ウイリー
先輩たちが、オフに目覚めそれにつられる様に、俺もオフに入っていった。
その時、最初に買ったのが、ヤマハのDT125R。
会社の駐輪場に、ほったらかしてあった物を、安く購入したのだ。
しかし、修理するのに、購入費の2倍くらい掛かってしもた。
これは、そのDTでやらかした話。
この時は、DTに慣れてきて、いろんな事をやりたい盛りだった。
オフ車といえば、やはり「ウイリー」やろ!!と、訳のわからん理由で、
先輩二人と、会社の駐車場でウイリーの練習を始めた。
練習を重ねるうちに、フロントもしっかり上がり、持続するようになった。
しかし、DTは一速が低いので、すぐに吹け切ってしまい、それ以上距離が伸びなかった。
次は、やはりフロントを上げながらのシフトアップやの!!
と目標を掲げ練習再開。
しかし、クラッチを切ってシフトアップすると、すぐにフロントが落ちてしまう。
そこで、ノンクラシフトやの!!とやり方を切換え、イメージトレーニング。
一速で上げて、クラッチ切らずに二速・・。と頭の中で繰り返してトライ。
一速でフロントを高々と上げて、すぐさま二速にアップ。すると・・。
更にフロントが持ちあがり、バックドロップ寸前になり、あえなくバイクから脱落、ケツから着地。
DTは、俺が乗っているときよりも、上手くウイリーしたまま、走りつづけた。
しかし、ここは駐車場。走りつづける先には、車が止まっている。
「はぁぁ〜」と声にならない叫びをあげ、頭の中は車の修理代で万札が飛んでいくイメージが浮かぶ。
しかし、幸いにも車の約1m手前で、DTは横倒しになり、事無きを得た。
だが、DTの後ろは、フェンダーが砕け散り、ナンバーも飛んでいた。
しょうがないから、ナンバーを残ったフェンダーに、タイラップでくくりつけて修理完了。
普通は、フロントが上がって、少し落ちかけてきたところで、二速に入れるんやねぇ。
二速に入れるって所を、強烈にイメージしたから、「落ちかけたら。」っちゅうのを抜かしてしまった。
ワタクシの頭は、処理速度が遅い上、メモリーも少ない・・。
後に、転倒を目撃していた、N先輩はこう語った。
「『きゃはは〜』と言う、おまえの笑い声が聞こえたから振り返ったら、
ちょうどバイクから落ちるとこで、落った後、右手を伸ばしてバイクに向けてたわ。
蒲田行進曲の「金ちゃぁ〜ん」のシーンを見とる様やった。」と・・。
俺は、落ちながら笑ろとったんか・・・。