忘れもしない去年の10月8日。山荘で目が覚めたら雪が舞っていて結局撤退に追い込まれた白馬岳に再び挑戦する日がやってきた。
 朝6時に家を出て途中何度か休みながら栂池パノラマウェイの駐車場に着いたのが11時前。入念に装備を確認していざ出発!
 去年は雲ひとつないいい天気だったのに今年の空はどんより・・・明日は大丈夫だろうか。
11:15 ゴンドラから見る山は厚い雲に隠れている。予報ではくもりだからしょうがないとはいえ感じはよくない。 11:55 栂池平着。栂池山荘に入ってラ−メンで腹ごしらえ。園の入り口で登山届提出(義務付けられている)。 12:20 いよいよスタートだ。この奥から登山道が始まる。「雪渓は通れません」という看板あり。
13:18 天狗原に着いたがやっぱりガスがかかった状態だ。ここからは石ゴロゴロの道になる。 14:20 台地上の白馬乗鞍頂上のケルンが見えてきた。ガスはないが空はやはりくもり空。 14:50 なつかしい白馬山荘の赤い屋根が間近に見えてくればもうひと息だ。  受付をすまして部屋に入る。定員6人だが空いていて独占状態。上下ともふとん2枚重ねで豪華に。
 白馬大池山荘に着いて時間があったので散歩にでかけたが肌寒いし天気も良くないので部屋にこもって高山植物関連読書にふける。
 5時半の夕食はカレ―ライスの大もり。同宿は中年夫婦と老年夫婦1組ずつ。中年夫のみあまり山慣れしてない感じだった。こうして15日の夜は暮れていったが空には満天の星にこうこうと名月が輝いていた。明日は期待が持てそうと思ったが・・・。
 16日(金)
 早く出るために朝食を断って5時半にお湯をもらいに食堂に行ったら老年夫婦が朝食を食べていた(^^)中年夫婦はもう出発したみたいだ。パンをひとつほおばって5時40分出発。からだは軽いが天気はいまひとつで雲は厚い・・・けど雲底が高いので雨の心配はなさそうだ。
18:00 部屋の窓から見る月。今夜は中秋の名月と教えてくれた。 5:43 スタート地点に「遅くから登るな」という注意看板が立っていた。
 雷鳥坂を10分ほど登ったところで小蓮華山(2776m)が見えて来る。  さらに10分ほど歩いて後ろを振り返るともう池が小さくなっていた。 6:23 途中のピーク船越の頭。小蓮華山までの中間地点になる。  山頂は見えているのだがなかなか近づかない。でも、景色がいいので苦にならない。
 ところどころ巻き道になるがだいたいが稜線上でしかも急な坂がないので歩きやすく歩が進む。
 ただ、山頂が見えているのだけどそれがなかなか遠くてたどりつけない。人気の山にしては人影はほとんどなく、声をかける人もいない。今の時期花もないのでちょっとさびしい。
 いくつかの小さなピークをこえてやっと小蓮華山(2766m)に到着した。
 登りの途中でようやく神々しい岩稜を伴った白馬岳が姿を現してきた。 7:03 小蓮華山頂に到着。ここの眺望もなかなかいい。  これから進む方向を見る。白馬頂上が見えているがはるか先だ。
7:20 なだらかな稜線がどこまでも続く。緑がないので殺風景だが気持ちよく歩けるいい道だ。  矢印の人に追いついたら同宿の中年夫のほうだった。あえいでいる。妻に置いて行かれたみたいだ(^^;) 7:40 三国境(長野、富山、新潟の3県が接している)の標識が見えてきた。中年妻はここで夫を待っていた。  進行方向に崖っぽい山塊がある。どうもこれを乗り越えなければならないみたいだ。
 小蓮華山からはるか向こうにそびえる白馬頂上目指して稜線を歩く。
 左は雲海でときおり安曇野が見える。右はかすんでいるが日本海とどこかの町・・・360度の眺望を楽しみながら歩く・・・これぞ山歩きの醍醐味だー。
 いくつかの小ピークを越えやがて山頂に到着。風がやや強く肌寒い。花もないし、人もいないので岩石ばかりの荒涼たる風景だ。ちょっと拍子抜け(^^)
 黒っぽい岩塊を越したら今度は白っぽい岩塊の番だ。ここが馬の背と言われるところらしい。  馬の背をこわごわ越えたら、こんどこそ頂上へ続く道が現れた。もうひといきだ。 8:15 そしてついに白馬山頂に立つ。うしろの方位盤が「強力伝」に出てくるものだ。
 立山方面をズームで。右が劔岳、左が大汝山だ。  その真下には白馬山荘がすぐ近くに見える。   安曇野方面は雲海の隙間から少し見える。   日本海側。目を凝らせばなんとなく海のようなものが・・・。
 山頂に着いたときは中年夫婦がいたのでシャッターを押してもらったがすぐいなくなり、30分間たった一人で過ごした。人気の山なのでにぎわっていると思ったのに予想外のわびしい風景でしたね。上空は雲におおわれていたが水平方向はすべて見えて眺望は見ごたえがあるものだった。
 30分ほど休憩してコーヒーを飲み、下山にかかる。こんどはゆっくり景色を楽しみながらおりたが、山荘まであとわずかのところで前のめりに転倒した。手袋はしていたが指先を裂傷したので手持ちの包帯で手当をし、山小屋に急ぐ。小屋にも包帯程度しかなかったので病院の場所を聞いて下山。午後2時頃駐車場まで降りてきたが保険証も持ってないのでまっすぐ家まで帰ることにした。
 ほとんど休憩無しで車を走らせ家にたどり着いたのは6時半くらいだったと思う。休む間もなく敦賀病院の時間外診療に行って手当てしてもらった。右手人差し指先7針の裂傷であった。
 ・・・というわけで思い出したくもない転倒事故でこの山行は終わったのだが何ごとも考えようで、この程度ですんでよかったのかもしれない。もし、骨折などしていたらなどと思っただけでもぞっとする。いい経験だったと思うことにしよう。
 「この先転倒事故あり、ゆっくり下山してください」の標識。
 悲劇はこのあと起こった・・・