戦いは短かった――
亡霊は其処に至るまでの戦闘ですでに、滅びていたのだ。
妄執がなお砕けた肉体を引き摺っていただけに過ぎず、
僅かな足止めをもってその存在は活動を停止し、この世界から退去した。
歴史に残る事はない。
DF団首領ダークファントムは
アルカーナの聖女とその仲間によって討ち倒された。
犠牲となりかけた幼子も、いずこよりか訪れ彼女を守った一団も――
――知る者は、いない。
一週間ぶりに帰った銀の月灯り亭は、荒れ放題だった。
店の玄関は全壊し、窓は割れ、テーブルと椅子も数組が破損。
カウンター後ろの棚は、衝撃で落ちた酒瓶の破片が散乱し
数種類の酒が無秩序なカクテルとなって床に広がっていた。
破壊は首無し馬の引く戦車が
空間を超えて出現した際、そのまま店内に突入したことに起因する。
だが、それすら日常茶飯事であるのが冒険者の宿たるこの店である。
店主アクレス様の指示の元、
その日顔を出した冒険者たちが駆り出され
大工仕事の得意なものは修繕に、
裁縫の心得がある者はテーブルクロスや椅子のカバーを縫い直し、
力のあるものは瓦礫の片付け、その後大掛かりな掃除と――
半日程後には、店はほぼ元通りの姿を取り戻していた。
「―――清掃作業終了。本日の任務を終了します」
掃除用具を片付け、通常通り報告、復唱する。
チャリオットの御者を務めていたのは他でもない自分であり、
修繕費用は全て自分が負担するのが当然――
そう主張したが受け入れられる事は無く。
私ノワールは考慮した結果、
清掃作業に労働力を提供する選択を決定し、実行した。
「お疲れ。上がっていいぞ。 明日からはまた毎日来られるんだろ?」
真新しいグラスを並べながら、店の主人アクレス様が答える。
「――……。――はい。可能な限り、伺えるよう努力致します」
確約を避けそう答えると、
アクレス様は眉をしかめ不機嫌そうに鼻を鳴らした。
期待に応えられない自分を歯がゆく思いつつ、無言で頭を下げる。
そう――これから私には、組織の制裁が下されるだろう。
カミュ様の信頼を利用し、首領ダークファントムを滅ぼした私を、
捨て置くとはどう考えても思えなかった。
「にゃぁ」
「―――…」
すりすりとした感触に気付き、見下ろせば
一体の黒猫が私の足に寄り添い、頬を擦りつけていた。
「――データライブラリを検索。
…――ゲレゲレ様。どうかなさいましたか」
私の数少ない友人の1人である、
フェンランの女性が最近よく伴っている猫だ。
一般に猫がこのような態度を示す時は、
空腹を訴えている場合が多い事に思い当たる。
「――マスター。厨房をお借りして宜しいでしょうか」
無言で手を振り、許可する旨を示される。
私はお辞儀して厨房へと向かった。
厨房の食材庫にあった鶏肉の余りを
少量のアルコールと塩を振った湯で茹がき、そぎ切りにし、
器に盛りゲレゲレ様の前に出す。
「にゃぁぁ〜」(はく、はく…)
どうやらお気に召して頂けたようだった。
目を細めて鶏肉を食むゲレゲレ様を見ていると、
胸に暖かいものが去来し、それをとても心地よく感じた。
器を洗い、食器棚に片付けると、
ゲレゲレ様はその場に留まったまま私を見上げていた。
「―――ゲレゲレ様。まだ何か、御用でしょうか――」
ふと、この黒猫の主人である女性の姿を思い出し、
――得体の知れない衝動に駆られた。
その衝動のまま、私は――
「――失礼致します」
力加減に細心の注意を払いつつ、ゲレゲレ様を抱き上げていた。
先ほど感じた胸の温もりが、一層強くなった事を自覚する。
ゲレゲレ様は特に抵抗の意思を示さず、
私の腕の中で毛繕いを行っていた。
厨房を出てラウンジに入ると、アクレス様が私を
初対面であるかのような眼差しで見ていた。
正確には、私と、胸に抱いたゲレゲレ様を見ていた、だろうか。
「――ルー様には、この事を内密にして頂けないでしょうか。
――お気を悪くされるかもしれません」
アクレス様に交渉を持ちかけたが、
その返答は私が期待したものとは違っていた。
「どこをどう押してそんな結論が出てくるのか知らんがな。
お前がそう言うなら、これは是非とも教えてやらんといかんようだ」
人の悪い笑みを浮かべて、アクレス様は私を脅迫する。
この方は時折、普段の良識を何処かへと捨て去り
非情な暴君となるのだ。
最後の手段――奥様に相談する事――を検討していると、
不意にアクレス様は表情を改めた。
「なあ、ノワール。お前さんはもう少し、自分を前に出した方がいい。
お前さんはどう思ってるか知らんが、
少なくともこの宿の中で、お前さんを嫌ってる奴なんざ皆無だ。
控えめなのが悪いとは言わんが……」
「お前の力になりたがってる奴らが大勢居る。壁を作って、
何でも自分だけで背負い込むのはやめて…そいつらを頼ったらどうだ」
「―――……」
何と返答して良いのか、分からなかった。ただ――
口を開けば最後、今日までに固めた決意と覚悟が崩れてしまう。
そんな気がして、ただ俯くことしかできなかった。その時―――
「ノワール。トマトジュースを一杯貰おう」
――ドクン――
聞き間違え様の無い、声――
闇に沈む悪魔の城で、幾たびも聞いた注文だった―――
「―――カミュ様。 只今、お持ち致します」
振り返れば、そこにはテーブル席でくつろぐ、男装の少女。
金砂の髪、紅き瞳。皇かな白き肌は雪花石膏のごとし――
暗黒と亡者を統べる不死の存在。
偉大なる主ダークファントムを継ぎし者にして、闇の貴族。
名を、カーミラルシュ・リューゲン―――
それは吸血鬼、真祖と呼ばれる、絶対の力を持つ存在だった。
「にゃああぁ」
ゲレゲレ様が腕からすり抜け、二階への階段を走り登って行く。
良かった。これで少なくとも、ゲレゲレ様を巻き込むことはない――
僅かな安堵を覚えつつ、厨房からトマトジュースを用意し、
カットしたレモンのみを添えてテーブルへと運んだ。
「――お待たせ致しました」
「うん」
レモンを手に取り、一絞りの果汁を垂らす。
かつての主人の嗜好は、今も変わっては居ないようだ。
ゆっくりとグラスを傾ける彼女を見て、
城で初めて同じ飲み物を用意した時の事を思い出す。
あれから十年の歳月が流れていた。それ以前の記憶は、私には無い。
それを、ずっと彼女の手による記憶の封印だと思っていた。
吸血鬼カーミラルシュは、人の記憶、思考を読み取り、
それを操作する能力を有しているのだ。だが―――
「今日は、お前に確認したい事があって来た。お前は――」
「記憶を、取り戻したのだな?」
それは、質問の形式を採った確認だった。
数瞬の間の後、私は答える。
「―――はい」
2ヶ月前。タウロス岩近くの秘された研究施設にて、
それは突然起きた。
自己の内面を見せるという魔力の鏡を見たとき、副次的な作用として
私に課せられていた、記憶の封印が取り除かれたのだ。
だが、そこに存在したのは闇。
10年間熱望し、求めた私の過去。
父親、母親、共に遊んだ友人、自分の本当の名―――
そこに在ったのは、何一つとて私には初めから存在しないという、一つの事実のみだった。
「……お前は我々、不死者によって造り出された存在だ。
先代の首領、ダークファントムが自らの滅ぶ日に備え、
転生後の肉体として予め用意していた、魂の器。
保存していた生前の肉体の断片に、
再生の秘術を用いて復元した、複製――
それが、お前だ」
「―――はい」
「お前は記憶を失っていたのではない。
そもそも10年前に自我と呼べる物が現れるまで、
お前はただ其処に在るだけの、空虚な人形に過ぎなかった。
転生に対する適正も低く、
身体能力も魔力容量も期待値に届かない失敗作―――
お前は、廃棄される予定だった」
「―――はい。その私を、カミュ様が拾い上げて下さいました。
ノワールという名を下さり、私に目的と、
身を守る為の術、社会生活を行う際の知識も与えて下さいました」
どこか苛々とさえした表情で、カミュ様は続ける。
「お前は自分が人間ではない事を思い出したのだろう。
それなのに、なぜ――我らを裏切り、人間に与したのだ。
依り代であった、あの娘に同情したからか?」
あの娘、とは即ち、クレスティア・オトー様。
生まれつき心臓に疾患を持つ彼女は、
DF団が首領、ダークファントムに憑依されていた。
彼女を助ける唯一の方法として、私はその父と仲間に
時間移動の手段を提供したのだった。
「――大恩を忘れ、信頼を仇で返した事、
御赦し頂けると思ってはおりません。
ですが―― なぜ、と問われれば――
私は、人間としての倫理に基づき行動しました。
人間として、友人の苦境に、力になりたく思ったのです」
「……何を聞いていた。お前は人間ではない。
死者に造り出された存在だ。
お前の存在意義は、我ら死者の側にこそあり、
人間の世界とは相容れぬ。
お前の正体を知れば、人間はお前を滅ぼすだろう。
たとえお前がどのように人間を想っても」
「―――…」
「おい」
不意に、カウンターから声をかけられた。
カミュ様が現れてから今迄、静観を保っていたアクレス様が、
組んでいた腕を解き彼女を睨んでいた。
「さっきから黙って聞いてりゃ、うちの従業員捕まえて
好き勝手言ってくれるじゃねぇか。
相容れぬ?滅ぼされるだ?
ノワールのここでの生活を見てから、そんな寝言は言いな」
カウンターから出て、壁にかけられた愛用の――
―冒険者時代に愛用していたという、
斧へと歩み寄るアクレス様。それをカミュ様は一瞥し、一言呟いた。
『動くな』
ギシリ――
カミュ様の双眸が輝きを増し、
恐怖と言う名の束縛でアクレス様を絡め取る。
「この宿の主人か?すまないな、居た事に気付かず失礼した。
悪いが、今しばらく静かにしていてくれ」
「――カミュ様。どうか――」
「話の途中だ。私はお前を非難しに来たのではない。
お前を回収に来たのだ」
そう、朗らかに宣言する――
その顔は、残酷なほどに、優しく。
「短い期間で色々と覚え、また記憶の復活などに混乱したのだろう。
お前が取った組織に不利益な行動については、特に赦す」
テーブルから立ち上がり、カミュ様は手を――私に手を差し出した。
だが―――
私は、その手を――――
「そこまでです!」
その時、二階へと続く階段ホールからかかる、少女の声。
見上げれば――
「だいびんぐぴーちぼんばー!」
羽ばたきの音とともに、急速に視界に広がる白。
それがルー様のドロワーズだと脳が理解する前に、
私とカミュ様は退避を完了していた。
ぶべしゃ。
「…………」
「―――…」
「いたいですよ!」
臀部をさすりながら立ち上がる、フェンランの少女。
ずれたティーカップを被りなおしている間に、
ドロワーズに着いた埃を払っておく。
「ええと、ノワールさんをいじめると、私がゆるしません!」
居ずまいを正した後、勇敢にもカミュ様に、人差し指を向けるルー様。
「びっ!」と小さく効果音を自ら演出しつつ、私を庇うかのように
その小さな体を二人の間に割り込ませていた。そして――
「ノワールさん!」
ルー様に続き、階段を駆け下りて来る一団。
双剣を抜いた少女、コートを羽織った壮年男性、
ボタンを留めつつ走るスリッパ履きの女性、
ビャ・クガを着込んだボーンレットの少年――
「――ルー様、皆様――。 逃げて下さい。このままでは皆様が――」
だが、ルー様はもとより、誰1人退くものは居ない。
カミュ様を半包囲する形で、彼らはその場に残っていた。
「……そうか。 この者たちが、お前の理由なのだな」
吹雪を思わせる冷気――
それはカミュ様から放たれた、怒りの波動だった。
ゆらゆらと陽炎を漂わせ、その恐るべき戦闘能力を開放する。
このままではいけない――
事が終った後、直ちにこの宿を出なかった自分の愚かさを後悔する。
「いいだろう。ならばお前の理由を全て無くそう。
この者たちを全て死者と変えれば迷う事など無くなるな」
言い捨てると、カミュ様の負の力が集約されて行く。
黒きオーラを纏ったその拳は、触れるだけで
屈強な男をも地に這わせ、命を奪うだろう――
「そう簡単にいきませんよ!ジェットストリームアタック!」
間合いは既に剣士のものだった。
魔剣と炎剣を両手に構え、まるで独楽のように振るう独特の剣法。
ルーリィ様の二刀を、同時に避ける事は人間には不可能―――
だがそれは、あくまで人の身に限定した認識だった。
僅かに身を屈ませ1刀を避けると、
その反動を使い跳躍、2刀目も空を斬る。
対人を想定して訓練を積んだ戦士にとって、
縦への動きは見慣れぬもの。
「避けられた!――むぎゅ!!?煤v
思わず見上げたルーリィ様の顔面に、
慣性を無視した速度で落下した、カミュ様の靴底がめり込む。
踏み台とした剣士を尻目に降り立ち、向かう先に居るのは――
季節にはまだ早いはずの、トレンチコートを羽織ったセルシオ様。
「じ、次峰セルシオ行きます!」
グオゴゴゴ、と雄たけびを上げつつ、突進するセルシオ様。
次の瞬間、胸を串刺しにされる映像が脳裏をよぎった。だが―――
ばさり。
突然立ち止まり、着ていたコートを目一杯広げる――――
「きゃああぁ
あぁぁ!!?」
宿中に響いたと思われる、悲鳴―――
それはカミュ様の口から発せられたものだった。
そこにあったのは、大蒜。
セルシオ様は、コートの下に何も身につけておらず――
紐でくくった数十個の大蒜を、全身に巻きつけていた。
カミュ様は極度の潔癖症であり、大変な大蒜嫌いである。
見れば両手で顔を覆ったまま、しゃがみこんで震えている。
これはトラウマになりかねないのでは―――
自分の置かれた状況も横に置き、場違いな心配をしてしまった。
「い、い今ですよパラトさん!」
「おー!いっくんだじぇー!!」
前を開いたままのセルシオ様が合図を送り、
後方に控えていたボーンレットの少年、
パラト様が小振りの樽を持ち上げ
その格闘技能パングアムで鍛え上げた回し蹴りを放った――
ばくん!!
樽は見事に砕け割れ、中から液体と細かい固形物、そして―――
煤u臭ーッ!!??」
極めて強い刺激臭がラウンジ、否、宿中に広がった―――
大蒜の絞り汁。
それが盛大に撒き散り、カミュ様に降り注いだ。
「うわ、嫌、やだ!臭い臭い!!やだぁッ!
ノワール!!ノワールぅ!!!いやぁぁぁ…」
それは、初めて見る姿。
カミュ様は大蒜汁を被った体を見下ろすと、
激しくかぶりを振って叫んだ後、
声も大に泣き出してしまった。駆け寄り、お召し物を脱がせるが、
付着した臭いは取り除き様がなかった。
「き、きざまら…よぐもこの私にっ!!
っぅえっ!ゲホゲホ!!ひぎ……うわぁぁぁあああん!!!」
そして。カミュ様は目と鼻を真っ赤にしたまま、
体を霧と化しその場から退避したのだった。
なんという容赦の無い作戦だったろうか。このような戦法を
何の躊躇もなく実行する方というのは――
――幾人かの方が思い浮かぶ。だが確証が無い想像に過ぎない。
「ルーの優秀なさくせんのおかげですね!
ちょっとくちゃいですけど!」
―――。
「いやはや、寿命が縮む思いでしたよ。
それにしても上手く行ってよかった」
――――。
「はいはい、ルーさんのおかげで助かりました。
ノワールさん、ルーリィさん。大丈夫ですか?」
ルー様の一番の親友である、魔法士の女性――
リセリア様が、タオルを片手に歩み寄って来る。
大蒜の汁は、カミュ様だけに留まらず
ルーリィ様、ルー様、私にも届いていた。
「――はい。クリーニングの必要を感じますが、
身体機能に異常はありません」
――――……。
改めて皆様の姿を見る。大蒜の欠片まみれであったり、
裸に荒縄で大蒜を巻きつけていたり――
それは、何とも奇妙な状況。
「―――ふ、ふふふ…」
理解できない現象が起こった。九死に一生を得たはずなのに。
皆様に命がけで、救われたというのに。なぜか、表情が―――
これは異常だ。これほど失礼な事は無い。
私は――何が楽しいのだろう。何がおかしいのだろう―――
「…あれ? ノワールさん、ひょっとして笑ってるんですか…?」
ルーリィ様が、俯いた私の顔を覗き込む。その顔には―――
くっきりと浮かぶ、足跡があった。
「――ぷっ! あは!あはははは…っ!」
――もう、止められなかった。私は良識をかなぐり捨てて、
声を上げて笑っていた。私は発狂してしまったのだろうか――?
しかし、皆様はそんな私を見て怒るどころか――
お互いの顔を見合わせ、微笑み――笑いあって、いた。
「しぇんしぇーが笑ってるんだじぇー。かわいいんだじぇー♪」
そして――
「セルシオさん、居ます?
奥様とお嬢さんが、募金のお礼にって……あ」
店の玄関を開け、買出しに行っていたネイル様が戻られ――凝固した。
その視線は、セルシオ様の、はだけさせた前に注がれている。
「ごめんください。あの、先日は……… あ」
続いて入店した、茶色い髪の少女。クレスティア・オトー様も、
「どうしたの、クレスタ。ほら、きちんとご挨拶しないと……… あ」
その肩に、優しく手を添えた女性――母親の、セラ・オトー様も。
同じく、セルシオ様の姿を見て、凝固した。
「ね、ネイルさん、クレスタ、せせセラ!いや、これは違…」
セルシオ様の弁明も、耳に入っていないようだ。
最悪の事態を避ける為、後ほどよくご説明しなければ。
だが、今はそれよりも―――
「ま……、あれだ。機転は認める。効果もあった。
あとは後始末な」
視線の魔力が解け、自由を取り戻したアクレス様が、
掃除用具の仕舞ってあるロッカーを指し示し、宣言した。
「――かしこまりました。只今より任務につきます」
先ほど済ませた掃除を再開するべく、
私はロッカーへと向かった。
掃除を済ませたら、お客様の為にお茶を。
今日という日は未だ終らない―――
――この素晴らしい仲間達と、いつまでも共に。
ある夜、ルー様から問いかけられた言葉。
「五十年後も、ずっと友達で居てくれますか?」
それは、私の願いでもあるのです。
カミュ様――
たとえ人間が私を拒んでも、憎んでも。
ノワールは、人として生きて行きます。
皆様が私に、沢山のものを与えて下さったように―――
私も、皆様にいつか、何かを与えることができる。そう信じて。
それこそが、私の人間としての証だと、信じて――――
了