’05 対馬遠征釣行記

10/15(第1日目)
6:00起床、雨。体調は最悪。風邪気味の上、遠征に間に合わせるが為の仕事の詰め込
み過ぎで神経が興奮しているのか、軽い不眠状態。個人釣行ならキャンセルってコンデ
ィションだが、せっかくの3年に一度の計画。行ってしまえば気分も高まって、何とか持ち
直すだろっ、って事で、6:20自宅を出発。待ち合わせ場所で同行のちょっぽさんと合流。
 章ちゃんにエールを受け、三水さんで2〜3日分のエサ(アオムシ@¥7,500−)を
購入。その足で7:00前には北陸道へ。雨の高速であるが、思いの他順調。大体予定し
ていた8:15、小松空港に到着。
 場内には、寒冷前線に伴う発達した雲の影響で機内サービスが不可能な恐れがあり、
出来るだけ空港内で食事を済ませておいて欲しいとのアナウンス。こりゃ揺れるかぁ?。
そんな不安をヨソに定刻通りの9:30、小松発。雲を抜けるまではかなりの揺れ。飛行機
だけは何回乗っても慣れない。揺れが発生すると、どれ程の大きさの揺れが、どれだけ
続くかわかんないところが気色悪い。しかし、ありがたいことに事前の天気予報通り、福
岡に近づくにつれて天候は持ち直し。到着地・福岡の天候は雨とアナウンスされている
が、ブ厚い雲からは抜け出たよう。1時間20分のフライトを終え、10:50、無事福岡空港
に到着。

空港で約1時間余りの待ち時間を経て、いよいよ対馬への搭乗案内。アレレッ?、搭乗
口は17番?いつもは16番じゃなかったカナ?、事前に今回は全便ジェット機だって聞
いてたんだけど、この雲行きは…。案の上、17番はバスでのお出迎え。過去3回の対
馬遠征ではなかったコト、その先には…。やっぱYSやん、出ましたっ、プロペラ機!!。
 私は初回の遠征時(’95)に対馬→福岡間で搭乗経験があるが、ちょっぽさんは初め
てとのコト。揺れるん?と、かなり不安そう。飛行機苦手なワテに聞くなよ〜って感じ。ま
た、よりによって搭乗待合で後ろに座ってたサラリーマン風のニイチャンとオッチャン
が、プロペラ機〜?。以前プロペラ機に乗ったとき羽根が止まってね〜、みたいな聞きた
くもないイラん話を…。
 そうこうしてるウチに、プラモデル?のような質感のない機内で我慢すること35分。予
定通りの12:50には対馬空港に到着。現地の天候は敦賀・小松・福岡のぐずついた空模
様がウソのような快晴!。思った通り?気分が高まって来たのか、体のシンドさは気に
ならなくなっている。病は気から?(機から!?)。空港には常宿の馴染みのスタッフが
迎えに来てくれており、手荷物のクーラー1個を手にさっそく車に乗り込む。

宿についたところでチェックイン&レンタカーの手続き。先に預かってもらっていた釣り道
具・衣類等を受け取り、一旦部屋に持ち込んで整理し直す。そして釣りに必要な荷物だ
けをこれから5日間世話になるレンタカーに押し込み、いよいよ3年振り・4度目の対馬
釣り歩きスタート!(ったって、毎日ホテルに帰って風呂・寝る!の殿様釣りなんだけど
…)。
 時刻は14:00を回ったところ。まずはエサ屋さんに駆け込み、月曜日以降のエサの供
給状態を確認。問題はなさそう。6年前はコレで(タマギレで)失敗したもんね〜。ダメだ
ったら敦賀から送ってもらうという手筈を整えなければならなかったので一安心。その
後、いつものスーパーに立ち寄り食料品の買出し。そういえば、福岡−対馬間が12:15
−12:50だったもんで、お昼も食べてなかった!。すぐさま食べれる弁当も購入して、ちょ
っぽさんに「とりあえず、海見ながら腹ごしらえしょ!」って話し、「いいねぇ〜」ってコトで
スーパーから比較的近い竹敷まで足を延ばす事にした。

15:00 竹敷
10分余りの移動で竹敷へ。以前に竿出しした場所とは異なる、湾口に近い護岸に車を
止め遅い昼食。ここでは景色を眺めて食事予定だけだったのだが、食べたあとは結局と
いうか、当然というかやっぱりというか、ここで一投してみよ!ってことに。ちょっぽさんは
突堤先端外向き、私は護岸から内湾向きに対馬での第一投。軽く3色あたりに投入。

どこへ投げてもドン深の竹敷、それにしてもいい天気でしょ!

捨て石の入ってる足元を見てもドン深であることは一目瞭然!。着水後、40巻き以上の
イトが出て行く。少しサビいてみるとゴロってる感じ。こりゃ引きずれんなァ、ってことで、
手持ちながら置き竿スタイルよろしく、手を止めドラグを緩めて待つ。ちと深いんでキス
は望み薄やな〜、などと考えていると、いきなり手元にまで”ガツン”とくるアタリ!。
竿を持つ手に力を込めると、間髪入れずにドラグが悲鳴を上げる!!。底が粗いので
走らせるとマズイ、と思いドラグを締め付け巻き上げに入るが、案の定、根に潜られてし
まった。ウカツにも底の状態を考えてなかったのでミチイトはナイロン新品の3号。引い
たり・緩めたりしてもビクともしない。しゃーない、諦めて引っ張ると残念ながら高切れ。
それも2色半、イカれてしまう…。でも、いきなりの大アタリに「さすが対馬!、これからど
んなドラマが?」と、いやがうえにも期待は高まる一方(でも、今考えると”第一投目で高
切れ”っていう不吉な伏線もあったんだなぁ)。

16:15 千尋藻
様子見の一投を終え、本格的に3年ぶりの対馬釣り歩きを開始。やっぱり初日の夕方
〜夜釣りはココでしょ!、とばかりに選んだのは前回拓寸56のマダイが出た千尋藻。竹
敷から30分とちょっとで到着。事前にO島大先生にいただいた情報でも、今年は全般
的に良くないが千尋藻だけは好調キープとのことで、キス・マダイとも大型が期待出来る
とのことであった。土曜日の夕方ながら先客はなし…。早速超有名なマダイポイントにち
ょっぽさんが足を運ぶ。私は暗くなるまで、いつもの製氷所前で竿を出すことに。本日は
このまま夜釣りに突入の予定であり、竿を3本並べる。
 一投目からドラグが鳴くことを期待するが、アタリすら出ない。様子を伺うために竿をア
オって少し巻き上げると、ガツンと来る。こりゃ間違いなく対馬の番人、オキエソだ。

 超有名ポイント千尋藻。なかなか手強かった!   今回、対馬での初ヒット魚。やっぱりのオキエソ

上げてみると予想通り。ランクもんには程遠いが32cmのレギュラーサイズ、このサイズ
でも釣れ続くと結構腕がダルくなってくるんだよな〜。対馬での初ヒット魚に敬意を表して
記念撮影、すぐさまリリース。その後もポツポツとチャリコ・ヒメジ・カワハギ・ダイミョウサ
ギとリリース魚が釣れてくる。1時間ぐらい経過しただろうか。そろそろ日も傾き始め、夕
マズメの好ジアイに差し掛かろうとしたときに軽い動悸を感じる。
 もともと不整脈持ちなもんで、暫くすれば治るだろうとタカを括っていたが、そのうち過
去に経験したことのない酷い脈の飛びと激しい動悸に釣りどころではなくなって…。苦し
さに耐えながら、何とか20mほど離れた車までたどり着き、シートを倒して横になる。安
静にしていても勝手に脈は走る。動悸も全く治まらない。もしかしたら、このまま、ここ
で!?。動悸が激しくジッとしていられない状態が続く。不整脈の発作はこれまで一時的
に酷い時があっても30分と続いたことはない。こんなに酷くて長いのは初めて。こうなる
と釣りどころじゃ…。苦しい中、脈を取ってみると、強弱織り交ぜてリズムもムチャクチ
ャ。140/分ぐらいの頻脈!!。毎日の不摂生・不規則な生活&遠征に行くために直
前にはかなり仕事でもムリ&気を揉んだし…。身体的・精神的疲労が重なったのが良く
なかったか。前日寝られなかったのも、この伏線だったのか…。そのうち意識を失ってし
まっていた(って、気絶や臨死体験じゃないですよっ。軽く眠ったみたいでっ)。
 気がついてみると、スッカリあたりは真っ暗。目覚めても相変わらず脈が飛び、息苦し
い状態ながら、睡眠が取れてたってことで一安心。深刻な心疾患の状態だったら、きっ
と眠ることなんて不可能かと。そんな状態で2時間ぐらい経過しただろうか。途中で、私
が車に戻ってるってことに気づいたちょっぽさんには、「不整脈が酷いんで休んでる…」
って告げておいたのだが、ずーっとそのままになってる私を心配してくれてたようで「今日
はもうヤメて宿に戻りましょう」と言ってくれる。聞くところによると竿出しから約3時間、
明るいうちはアジ・キス・エソ・チャリコ等が釣れたが、何れも小型。暗くなってからはサッ
パリだと…。そういった状況ならまだ明日からもあることだし、状態が状態なんでお言葉
に甘えて、ということで、出しっぱなしの竿を仕舞いに掛かる。相変わらず脈は飛んでい
るものの、何とか3本の竿は自力で仕舞うことが出来た。少し回復した感じ。これなら車
も運転出来そうだ、ってことで19:30、不本意ながら、(ちょっぽさんはもっと不本意だった
に違いない)一旦、宿に戻ることにした。

30分弱の運転中も、度々脈が飛んだが息苦しさはかなり軽減されている。不思議なこと
に宿の駐車場に車を乗り入れ、一歩車外に足を踏み出したところで完全に不整脈が治
っていることに気が付いた。やはり過労によるものか、少し眠ったことが効いているよ
う。ちょっぽさんの気遣いで一旦部屋に戻ったが、その頃には全く問題ない体になってい
た。するとスッカリお腹が空いていることに気づく。もう少し休んだ方がいいのでは?と心
配してくれるちょっぽさんを尻目に「さぁ、飯喰いに行こかっ!」。 
 遠征時には毎回一度は立ち寄る軽食屋「ライラック」でエビフライカレーを注文(さっき
まで不整脈でもがいてた人間が!?)。アッという間に平らげる、ってか、これは実は一
つのテスト。やっぱり調子が悪けりゃ、刺激物を食べて消化することで、再発するんじゃ
ないかと考えて…。ダメなら宿で大人しく…。結果はノープロブレム!。気を使って納竿し
てくれたちょっぽさんに申し訳ないとの思いもあって「このまま宿の近くのポイントで竿出
ししてみる?」と提案。ちょっぽさんは私の事をほんとうに大丈夫?と気遣ってくれながら
も、元気を取り戻した私の顔を見て、もちろん「OK!」の返事。早速、軽食屋を後にし
て、車で約5分の横付けポイント大船越漁港に向かった。ここなら万が一調子悪くなって
も、ホテルは直ぐそばなんで安心…。

21:30 大船越漁港
このポイントは水道となっている流れの激しいポイントで、昼間はキューセン・イソベラや
イトフエフキの子が多い場所であるが、夜間は潮の流れ次第で40cmクラスのマダイが
期待出来るポイントでもある。小突堤からの竿出しを考えていたが、先端にエギンガー
が1名居られたので右の護岸に車を止める。ちょっぽさんに「こんな半端なポイントで悪
いけど」と、お詫びしつつ竿を出してもらう。っと、投入と同時にちょっぽさんのタックルの
ドラグは鳴りっ放し。23〜27cmと寸足らずながらイトフエフキが入れ掛り状態。ここは
尾崎か!?と見紛うような寸足らタマミの釣れっぷり。体調の様子伺いってことで竿を出
すつもりのなかった私も、少し離れたところで試しに投げてみたくなる。がっ、海ケムシ
…。どうも、ちょっぽさんの前に魚がタマっているようだ。ということで、ランク物は釣れて
こないものの、ちょっぽさんの投入した竿の様子を見ているだけでも楽しくなってくる。投
げてはドラグ「ジャーッ」の繰返しっ。そんな中で、私の気持ちも”体調への懸念”から”釣
りの楽しさ”に再び向きが変わってきた。”アタリ”ってホントいい薬だな〜。
 そしてついにちょっぽさんがこのポイントで、今回遠征初のランクものをマダイで飾
る!。決して1級ポイントとは言えない場所であるが、結果オーライ!!。ちょっぽさん
も、千尋藻とは比べものにならない魚影の濃さ(魚の活性の高さ)と、一匹ではあったが
Aランクマダイで取りあえず満足してくれたようだ。

思いつきのポイントながらちょっぽさんがAランクマダイ!。今回の対馬初ランク!!

1時間半ばかり魚の入れ食い状態が続いたが、潮替わりか、根ガカリ連発となった23:
00、初日の釣りを納めることとした。


10/16(第2日目)
10:30 赤島
本日も快晴。スーパーの開店を待って今日一日の食料を調達。今日は日曜朝市とかで
身動き出来ないくらいの混雑。レジで結構な時間待たされたが、毎回、対馬遠征はガツ
ガツせず午前中はのんびり準備して昼前からヤルって感じの釣行パターンなんで気持ち
に焦りはない。ゆっくりと国道382号線を北上する。本日の一発目はO島大先生から、
ちょっと復活気味?って教えてもらった往年のポイント、赤島である。取りあえず、鳥のフ
ンで真っ白に化粧してる?波止からスタート。先端部に私、コーナー部分にちょっぽさん
が陣取って開始。先ずは内向きに一本投入し底の様子を探るべくサビキ始める。すると
イキナリの竿先を押さえ込むアタリ。巻き上げるとトカゲエソとオキエソのダブル、やっぱ
りまたコイツらからの挨拶でスタートかっ。その後、エソの猛攻は続く。ランクもんが交じ
ると嬉しいのだが、中途半端なサイズばかり…。その合間にはカワハギ・アジ・トラギス
などのリリース魚。痺れを切らして沖向きに投入。竹敷並みの水深に、こりゃキスは無
理だ〜!それどころかアタリもサッパリ。案の定、イソベラが付いてきただけ。
 一旦竿を置いて、朝昼兼用の食事を取る。ちょっぽさんの方をちょこちょこ見ると、多
少底が荒いのかエソ・カサゴ・イソベラが多いようだ。向こうもキスは釣れていない模様。
それどころか、何を思ったか、内向きにしゃがんで、ボーッと?海を見ている。どうかした
んかな?。
 私の方は相も変わらずエソが多い。釣れてきたアジをそのまま放ってみたりするが、そ
んなヤツにアタックしてくる程の大型エソはまわってないようだ。型はともかくキスも一匹
来ないし、ってことで1時間半ばかりで納竿を決心。場所代わりとすることにした。帰りの
道中、ちょっぽさんに「途中しゃがんでなにを黄昏てたん?」と聞いたところ、コレ、凄い
んやって!と、釣れたばかりのエソを堤防内側の生簀内に…。あっ、そんなコトしたらア
カンやん、と思った矢先に海底から無数の黒いゴッツイ魚体が姿を現し、ガボガボッ!と
激しくエソの争奪戦!!。食欲旺盛なでっかいクエの生簀だった(ちなみにちょっぽさん
はむやみにそんなコトをした訳ではありませんので…。内向きに投げてた竿にアタリが
あり、抜き上げのときにタマタマ釣れてた小魚が外れてしまって生簀上に落下。その飽
食の勢いの凄まじさを私に伝えようとデモを1回だけやってくれたってコトです。あしから
ず…)。すんごい迫力。60〜70cmクラスのクエ(ハタ)は獰猛じゃ〜。

赤島で納竿途中のちょっぽさん。

12:30 賀谷
赤島からの帰り、水道(小瀬戸)のポイントも見てみるが、チヌ師が思い思いのポイント
で3名ほど竿出ししている。こんな状況下でボチャボチャやったらヒンシュクもんだよな!
ってことで竿を出さずして国道382号に戻る。次に目指すは賀谷。カワハギ・エソといっ
たゲテモン狙いとして、かなり期待のポイントである。一晩やれば大物マダイ・キスって
期待の出来る一級ポイントでもあるが、私らは磯の上で”一晩”なーんて釣りはよーやら
ん軟弱釣り師なんで、磯渡り可能な干潮の前後2時間ぐらいでゲテモン狙い。とはいえ、
過去にはカワハギのC、オキエソのBが釣れたポイントでもあり、期待は大きい。
 途中、無数の大きなクモの巣にいく手を阻まれながらも、いつものように竿一本で磯伝
いに歩いてポイントへ。

御馴染み賀谷の磯投げポイント。今回はどうか!?。

大型エソのチャージに期待して第一投。ところが私もちょっぽさんもアタリがない。ん?っ
て感じ。薄いな〜。2投目にちょっぽさんが32cmの寸足らずのオキエソ。3投目には竿
が大きく曲がって、かなりの手応え(巻き上げに入ってからの食い込みとのことで多分エ
ソ)で期待を持たせるが、何と磯間際で痛恨のバラシ…。私にも25cm程度のオキエソ。
ところがその後は全くアタらず…。水道側へキャストして数投目、コツン!といかにもカワ
ハギっぽいアタリ。待ってましたよ〜ん、とばかりに巻き上げるが、22cmクラスのリリー
スサイズ。その後も単発的なアタリでエソ・カワハギ。狙いの魚ではあるが、アタリ・型と
もに全然ダメって感じ。そのうちワリカシまともなサイズ?のカワハギが釣れてくるがスケ
ールを当てても24cmと全く不足。結局、場所代わりまでの2時間半、カワハギはノーキ
ープに終わった。エソの方も、終盤諦めかけたときに荒っぽいアタリで何とかAランクの
ダブル(ようやく今回対馬での初ランクもん(拓寸37.1,35.2cm)、ちょっとホッとす
る)。

オキエソのランクダブル。Aランクとはいえ、ダブルで釣れてくると結構重いっす!

結局、ちょっぽさんを含めてお持ち帰りはコレだけで全くの期待外れ。時刻は15:00、磯
から車まで戻り、遅めの昼食をとる。よし、気持ちを切り替えて北上だ!。

16:00 シナエ
今晩の夜釣りはお得意の佐賀を予定。その前に、私的にはここまで丸1日、全くキスの
姿を見ていないので、シナエに立ち寄る。ここは様子見だけってことで、私は15mくらい
の突堤先端部から。ちょっぽさんは車の直ぐそばから入り江中央部にあるイケス周り狙
い。私の方はサビけどもサッパリでアタリすらないが、ちょっぽさんは一投目から「キ
ス!」っと言いながらリーリング。巻き上げると20cmクラスがついている。対馬は型の
いいキスから先に釣れてくるイメージがあるが、しょっぱなからコレでは望み薄。お互い
に数投し、速攻で佐賀へ移動。

17:00 佐賀
佐賀へ到着、ここまでは実質手持ち1本での投げてはサビきの繰返し(日頃こういう釣り
をしないので、結構疲れる)であったが、本日夜釣り予定のこの場所では3〜4本の置き
竿が可能。あくまで可能…、毎回思うことだが、実はこれが結構効率悪いんだな〜。な
ぜっていうのは後ほど判る事でっ…。
 まずは夕マズメ、2本のサオをチャージ。するとイキナリのドラグ音。Aランク(36.1c
m)のトカゲエソと23cmのキスのダブル。一投目から私にとって今回お初のキス君とラ
ンクエソのコンビ、悪くない!!。私の左手で竿出ししているちょっぽさんもドラグが鳴い
たようで同じくトカゲエソのランクもんGETとの事。毎回、安定した魚の活性でお気に入
りの佐賀ではあるが、今回は事前にイマイチって聞いていたこともあって心配していた。
しかし杞憂に終わりそう?。続いてまたもやドラグが滑る!。ハリ掛かりを確認して巻き
上げにかかると元気な引き。オキエソAランク(37cm)!。
 その後も暗くなるまでの約1時間、私・ちょっぽさんともに活発なアタリへの対応で忙し
い。しかーし、殆どが寸足らずのトカゲエソ・オキエソでうんざり。少し暗くなってアタリが
落ち着いたところで竿数を4本に増やす(これが苦行の始まり…)。夕方からは地元のお
ばちゃん軍団がウォーキング。次から次へ声を掛けてくれる。キスゴはおいしいよね〜、
とか、あら大きいわね〜、とか。暫し、地元のおばちゃんとの会話を楽しむ(気の毒に、
ちょっぽさんはその時、地元のかなり酒の入ったオジサンに絡まれてたらしい。選挙で投
票したのに何もしてくれんとかなんとか…)。
 暗くなってからも投入と同時に?アタリが出るのだが、何かしらシャープなアタリでな
い。巻き上げると夜の使者であるダイミョウサギ…。以前から夜になると良く釣れてくる
この魚、今回は半端じゃなかった…。4本投入してまた最初の一本目に戻るともう釣れ
ている。んで、順番に上げていくと4本全てに20〜28cmクラスのコイツ…。少しばかり
ウンザリしてちょっぽさんの様子を伺いにいくと、ちょっぽさんも同様で余りにも酷いんで
サオを1本減らしたとの事。とはいえ、ちょっぽさんの前はキスも居てるようで、知らぬう
ちに29.6cmのBランクを釣っている!。それ以外にも23〜24cm前後がポツポツき
ており、そのためかエソも時折掛かってくるとの事。うーん、こっちにキスが回ってくるこ
とを期待して辛抱するかっ。
 ダイミョウサギの猛攻に耐え忍ぶこと3時間弱。時刻は21:00、久々に24cmキスがハ
リ掛かりしてきた。これはチャンスかも?とばかりに気合を入れると、久しく忘れていたド
ラグ音!。かなりの勢いでスプールが逆回転。早速巻き上げに掛かるとかなりのスピー
ドと適度な重量感。40オーバー、トカゲエソのBランクであった。久しぶりのランクもんに
に気を良くし、ダイミョウサギにめげずに投入。21:30、ようやくAランクキス(26.4c
m)。ところがジアイ?はこれで終了…。

 トカゲエソBランクの枝バリにも「夜の使者」     今回対馬での初ランクキス(小さいけど…)

その後2時間弱投げ続けるもダイミョウサギにアナゴタイムでギブアップ。丸々とした24
cmカサゴが上がってきたところで、23:30、第2日目の釣りを終了することにした。
 =教訓:ダイミョウサギが湧いてる時は竿数を絞って耐え凌ごう!。ヨシ!?。=
 聞くとちょっぽさんもその後はAランクキスを追加したのみ。結局、私的には実質1日
目であったが、ランクは6枚。数としてはこんなもん?であるが、エソ・キスともに型が出
ない。ちょっぽさんは本日拓物3枚との事だが、キスの29.6を取ったってことで、釣果
的にはちょっぽさんの方が上かな…。

まあ、いずれにしろO島大先生には「なんで、いつも釣り物の中途半端な10月に行くん
だ?。10月は釣れんからオレは行かん」とのご指導(笑)を受けているので、過度な期
待は禁物。しゃーないやん、10月しか仕事の都合がつかんもんでっ。まあ、先生とは釣
りのレベルも違うけど…。んでも、O島さんには’95の初回遠征時から(初回はホンマ、
偶然やったけど、現地で手取り足取りやった)毎回お世話になってます。ありがとさんで
す。
 
ということで、本日、夕方実は少し不整脈が出かけたのだが、悪化することなく何とか無
事に1日を釣り歩くことが出来たんでホッとした1日でもあった。


10/17(3日目)
本日もスーパーの買出しで1日の行動をスタート。昨晩、宿で拓を取っていてあんまりエ
ソのAランクはいらね〜な!との思いを強くした。ソコソコ型があるのなら申請用の拓を
取るのも楽しい作業だが、36cm前後のヤツを4本も5本もっていうと面倒くさくなってく
る。それよか少しでも早く済ませて、風呂入ってスッキリして寝たいって気持ちの方が強
い。そういった思いもあって、本日3日目は比較的エソの少ない西海岸を攻めることにし
た。それとちょっぽさんも私も過去から夜釣りは東海岸中心であったため、イトヨリを釣
ったことがない。出来ればイトヨリのランクもんに会いたいっ!ってこともあって、今日は
昼夜ともに西海岸で行こう!。ということで、本日は1時間を越える移動(運転)からスタ
ートっ。

11:30 三根湾
本日最初のポイントは三根湾某所。かなり以前、O島大先生からキス33・マダイ60って
いうサイズが釣れたけど、そんときゃソレ以外にオカズも何も釣れなかった…。って聞い
てから、とても気になっていたいわゆる一発場的ポイント。昨晩、「夜の使者」の熱烈な
歓迎に辟易したこともあって、こういった一発場で、腰を落ち着けてじっくり攻めたいとい
う気持ちが、このポイントに車を走らせた最大の理由。また、イトヨリ狙うなら唐州浦か仁
田湾かこの三根湾かって感じでもあるし、ランクの可能性も高いだろうってことでの選
択。まずは日中の下見として、私もちょっぽさんも竿1本で探りまくる。すると、一投目か
らイトヨリの25cmクラス。いや〜、イトヨリってホンマ何回みても美しい魚…。って過去、
敦賀では浦底で23cmを一匹だけ釣ったことがあるって話だけど…。北陸の人間にとっ
ては地元でまずお目にかかれない魚なんで嬉しいんですよね〜。その美しさにシャッタ
ーを押してすぐさまリリース。ちょっぽさんは第一投目からトカゲエソ。エソがいるってこと
はキスも居る?。さすがちょっぽさん、次には24cmクラスのキス。アタリは散発的だ
が、思っていた以上の活性。これは夜釣りも脈あり?ってことで、1時間弱で納竿。更に
北上してポイントを回る。

12:45 志多留
仁田湾を通り過ぎ、往年の名ポイント志多留に到着。ここで遅い朝昼兼用の食事タイ
ム。その後はキスの様子伺いってことで手持ち1本で車を飛び出す。大波止の様子伺い
はちょっぽさんに任せて、私は小波止先端まで歩く。

志多留大波止基部より先端部を望む。ゆったりとした時間が流れてます…。

天候は今日も快晴だが、ここ志多留は背後の山から湾口にむけて北東風が抜けるとこ
でもあり、小波止先端部は少しでも気を抜くと強風で足元をすくわれそうな状態。浜の方
を見ると、干潮止まり前ってことで入り江全体の1/5くらいが干上がっている。釣れそう
な雰囲気ないな〜。まあ、とりあえず強風に対応すべく、へっぴり腰で第一投。しばらくす
ると「ブルルッ」とウブっぽいキスのアタリ。ヘェ〜、こんな干上がった状態でもキスが居
るんだ。巻き上げると22cmのキス。それから1時間、17〜23cmを20匹(時速20匹
っていうと数釣りでも好調なペース。2本バリだから尚更)!。だた、型が小さいんで全て
リリース&サイズアップしないことに飽きが…。ってことで私は1時間で納竿、ピンギスな
がら濃いことはアタマにINPUT。車に戻って、大波止外側の漣痕を記念撮影。対馬って
自然のスケールがデカイ!。

対馬の自然、何回訪れてもスケールのデカイところを見せてくれます。

そうこうしてるウチに、私が納竿したことに気づいたちょっぽさんが戻ってきた。聞くと28
cm弱が釣れたとの事。そんならまだ釣っててもいいのに!って言ってみるも、ちょっぽ
さんは「もういいんで次行きましょ!」とモノ判り良く理解?してくれる。ホンマはもっとラ
ンク取りたいんやろけどな〜。んでも、ほな次イクでぇ〜。

14:20 伊奈
志多留からのついでで伊奈の港へ。あわよくば港内に落ちがタマってないか?という、も
しかして…の確認。でも私は一投でヤメ。雰囲気なさすぎ…。ちょっぽさんも数投様子み
るが無言で納竿。対馬での日中のキス釣りに関しては一投目〜数投のうちに魚っ気(キ
スっ気)がなければ、長居は無用。さっさと場所替えするのが賢明であり、鉄則。

15:00 越高
ここは先回来なかったが、’95年・’99年の遠征時に好調だったポイント。日中にキス
のランクもんが拾える場所である。但し、O島大先生の情報だと、ここんとこサッパリや
で!って話。ホンマやろか?と半信半疑でサオ出し。答えは大正解…。ホンマ、ちょっぽ
さんと4投ずつぐらいして様子伺うも伊奈と同様、魚っ気ナシ。自転車で来た地元の漁師
さんも一言「ここは何にも釣れんでしょ…」。うーん、やっぱりダメか…。んでも下げ止まり
だからかも…。

15:50 仁田
超有名ポイント仁田。これまで’95年の初遠征の時に、O島大先生に連れられてヤッて
きた以来である。それ以来、2度目の遠征・3度目の遠征ではサオ出しすることはなかっ
た。なんでって?、だって有名過ぎたから…。だったらなぜ今回?って話だが、O島さん
から今年の仁田はダメや〜、って聞いたもんで…。そんな状態だったら意外とサオが入
ってないんじゃないかというヒネクレ根性。またイトヨリのランクなんかは期待出来そうだ
し、てなワケで、本日はこのまま仁田で夜釣り突入。20時過ぎの満潮止まりまでの上げ
潮狙い。

超有名ポイント仁田。仁田の山中は「ツシマヤマネコ」の生息数が多いとの事。

 私は突堤、ちょっぽさんはケーソン上?と2手に分かれてのサオ出し。一投目からイト
ヨリの23cm。よっしゃ、もっと大きいの連れて来てよね〜とリリース。次いで30cm弱
のワニゴチ。なかなか海の活性としては高そうだ。このまま夜釣りに突入ということで、
サオ数を2本に増やし、1本手持ち・1本置き竿体制とする。と16:40、置き竿にドラグを
鳴らすアタリ!。巻き上げると26.5cmのキス。手持ち竿へのアタリがなくなり、置き竿
に食ってきた(上げ潮に乗って魚が湾口から入ってきた?)ってことで、サオをもう一本
追加。手持ちサビきをやめ、置き竿3本で迎撃体制を整える。てな感じで腰を落ちつけ、
竿先の変化に注目していた17:30、ソイツはイキナリやって来た!!。
 投入して少しづつサビきながらカケアガリを探して待つことを繰り返し、残り一色半とい
うホンの手前まで戻していたサオに”コツン”としたアタリ。暫く様子を伺うこと10秒?、
竿先を押さえ込んでドラグが一鳴き!。これはちょっと雰囲気違うな…、と思った瞬間、
ドラグがけたたましく唸り始めた!!。凄みを感じる高速回転…。夕マズメとはいえ、ま
だ昼間の明るさでこんな激しいアタリが出るとは!。ドラグを締めようとするが、タックル
が持ちそうにない。キツめの調整でイトを出すしかない。コレはモノが違う!と、少し離れ
てサオ出ししているちょっぽさんに「何かデカイの来たで〜!!」と叫んで伝える。巻いて
は出しての繰返し…。一色巻くのに5分近くかかった。しかし、足元に来ても強烈にサオ
を絞り込んでくる。コイツは一体何者?。そろそろチカライト、ちょっぽさんに「タモ頼む
〜」と絶叫!。ちょっぽさんも足場の悪い中、全速力で車までタモを取りに向かってくれて
いる。チカライトの結び目まで見えた!!。
 しかーし、突堤の際には沖向きに沈みロープがっ。なんだか正体はわからないが、コイ
ツはアタマがいい。チカライトが見えてからは急に向きを変え、横走りをしロープをクロス
しようとする。あーっ、これ以上行ってしまうと間違いなくロープに掛かるっ。ちょっぽさん
はタモを手にこちらに走ってくれている。エイッ、男の子なら最後の勝負!、とばかりにド
ラグを締め、強引にこちらに向かせようとテンションを掛け…、…。”プンッ”・・・。
 4号ハリス、ブチ切れ…。バレた数秒後にちょっぽさん息を切らして到着…。それから
暫くは放心状態、例えようのない虚無感に襲われる。アタリは典型的なマダイの3段引
き、パワー&スピード、チカライトの結び目が八の字を書いたあと直角にコースを変える
など俊敏性も併せ持ったヤツ。だが、仁田で大マダイって話は聞いたことがない。40c
mクラスならあり得るだろうが…。あともうちょっとだっただけに悔いが残る。でもアソコで
勝負かけなければ、ロープクロスと突堤周りの捨石でノーアクションのうちにジ・エンドと
いう更に悔いることになったかも。まあ、勝負したんだから…。と、自分を慰める。しか
し、立ち直るのに30分近くかかった。あの引き、前回遠征時の尾崎で振り回されてブチ
切られた感触の再来…。やっぱり対馬には凄いヤツが居る!!。
 そんなテンションDOWNした私を元気付けようとしてか、そろそろ周囲が暗くなってき
た18:20、水道に放っていたサオに大きめのアタリ。まずまずの重量感でアオハタのラン
ク(32.1cm)が登場。少し気が休まる。ありがとーさん。次いで25.5cmのキス、こい
つはリリース。しかし、慰めタイムも僅かで、日が沈んで真っ暗になった頃からはアナゴ
の猛襲…。そして19:00過ぎには一気にサオを持っていくアタリ!、ちょっぽさんにまた来
たで!!と声を掛けるも、イトを出しては巻いてはといった力任せのやりとりの途中で、
この重戦車のような鈍重な引きはエイだと気づく。ちょっぽさんにも、多分エイやから釣
り場に戻って…と伝える。10分ほどかかってようやく波止際に寄せたのは直径(って言
っていいのか?体の横幅が?)60cmオーバー、体高?10cmオーバー、全長にすると
メーターを少し越えるぐらいのNiceOne!?。こういうヤツに限って、どんなに手荒なこ
とをしても切れないんだよな〜。やむを得ず、仕掛けを持ってエイを持ち上げる。体の1
/3を海面上に持ち上げたトコで、めでたく5号ハリスがプッチン。はよ、何処か行ってく
れ〜。このエイと格闘している間、ほったらかしだったサオには全てアナゴ。いいほど待
たされたようで一人ボンレスハム状態。亀甲縛り?から開放していると、手元に水が
っ?。ん、気が付くと満ち潮で波止と海面がツライチ状態。

 慰めに来てくれた?アオハタくんです。        波止上、色の変わってるところは水没…。

 こりゃヤバイ。そろそろ退却じゃー、と慌て始めた時、ちょっぽさんから「イトヨリのラン
ク出たで〜」との声(なんせ携帯が圏外なもんで、互いに大声張り上げないと意思疎通
出来ない状態)。時刻は20:00ちょうど。慌てて見に行くと美しい魚体、35.5cmのべっ
ぴんさんだった。流石のちょっぽさんも狙いのイトヨリが釣れて満面の笑み。記念にその
笑顔をデジカメに収める。

狙いのイトヨリランクで満面の笑みのちょっぽさん。この後、立て続けに同寸をもう一匹!!

よっしゃー。オレも!って気になって釣り座に戻ると波止の先端部からシッカリと水没し
始めている。水深は1〜2cmといったところで大した量じゃないが、船でも通ったらエラ
イこと。どうせ仁田は満潮までって思っていたし…。船の来ないうちにと竿3本を急いで
仕舞い、荷物を抱えて車に戻ろうとしたとき「またイトヨリランク出た〜」との声。荷物を
波止の根元に置いて、再びちょっぽさんのもとへ駆け寄る。見るとさっきとほぼ同寸の3
6.2cmをGET。さすがに2匹目となると、祝福よりも羨ましさがアタマを擡げる。1匹目
はべっぴんさんに見えたが、2匹目ともなるとケバいねーちゃんにも見えなくもない?。
 アーッ、それでもイトヨリの大物、自分も釣りたい!って思いながらも、すでに納竿して
いる矛盾した自分がっ。やっっぱバラシの後遺症はキツイ。でも、満潮止まりからの下げ
潮は、予定通り朝に様子見した三根湾に移動だ!!。イトヨリ&一発大物、仁田でなくと
も可能性は充分残されてる(と思う?)。

21:20 三根湾
車で20分ほど移動し三根湾のポイントまで戻る。今回ここが唯一釣り場として携帯が通
じるポイント。たまたま、会社の留守を預かってもらってる部下より連絡が入る。多少の
問題は発生しているようだが、彼女らの頑張りもあって無難にこなしてもらってるようで
ホッとする。ややこしくて判断の付かないモノは私が帰るまで残しておくようにとの指示を
出し、あと残り3日を改めてお願いする。気になっていた週明けの初日、何とかこなして
もらって、以降数日の見通しや飛び込みのトラブルなどの問題もなさそうなので安心して
再度釣りに集中!。
 このポイントではちょっぽさんと私が今回初めて肩寄せ合って!?同じポイントから各
自3本づつの竿出し。型モノが来ても即座に対応は可能だ。互いに3本のサオを投げ終
えてアタリを待つ、が、5分ほど経過してもアタリがない。
 アタリの少なさは雰囲気的に敦賀でサオ出ししてるような感じ?。まあ、ここは一発場
ということで慌てずじっくりと構える。するとちょっぽさんの竿にアタリ。ドラグが鳴いて勢
い良くイトが出て行く!。頃合を見計らって巻き上げにかかるが、どうやら乗っていない
ようだ。アタリからすると良型キスっぽい感じ。私の竿先は相変わらず微動だにしない
…。
 10分ほど経過しただろうか。そろそろエサの点検を、と思いかけた時に竿先がコツン
とお辞儀する。よーし、そのまま押さえ込んでっ!。よーし、次は持っていくぞ〜、などと
希望的観測を口にしているが、そのあともボヨヨーンとした、というか、モッサリとした?
というか、EX−Tの竿先を10〜15cm押さえ込む程度のハッキリしないアタリが続く。
勿論、ドラグは鳴りを潜めたまま。さっきのちょっぽさんの激しいアタリとはエライ違い。
そのうち、竿先をゆっくり絞り込んであと少しでドラグが鳴きそうだ、って感じになったの
で巻き上げに掛かる。ちょっぽさんとはアタリからしてアナゴだろうとの結論でリーリン
グ。まずまずの重量感であるがこれといって引きは感じない。残り2色、そろそろ重くなっ
たり軽くなったりの長モノ系の感触が…。おや?そーでもないぞ!!。2色を切ったとこ
ろでゴンという感じの引き。そんなに強い引きではないが、テンションも一定のまんまだ
し。長モノじゃないな〜、ちょっと期待!。浮かび上がってきたのは恋焦がれてたイトヨリ
ちゃんのランクもん(36cm)であった!!。いや、嬉し〜っ。ちょっぽさんの2匹目を見
た時はケバいねーちゃんにも見えたが、ゲンキンなもので、やっぱ自分の釣った彼女を
見るとヒジョーにキレイで美しい。私ら北陸人にとって、日頃お目にかかれないこの美し
さとムチムチとした艶っぽい体は魅力的そのもの…。

私にも釣れてくれました!。ランクもののイトヨリちゃん。いや嬉しっ。

 この一匹で仁田から引きずってたイマイチテンション上がんないモードが一新。あー
っ、釣り人って単純(私だけ?)。その後、少し激し目のアタリで(けど、ドラグからイト出
るに至らず)25cmのチャリコ。ちょっぽさんにはドラグをかき鳴らす激しいアタリで27c
mのチャリコ(同じようなサイズやのに全然アタリの出方が違う?何でや??)。次はま
た私に28cmのチャリコ(コイツも全くイト出さんかった)。段々チャリコがサイズアップし
てくる。何かしら良い雰囲気!。そろそろ次はAランクのお出ましか!?。その間にちょ
っぽさんにはAランクのキス。一箇所から2人で6本竿を出してる割りにはこのポイント、
いいんじゃない?。さー、来い!マダイのランクもん!!。
 んで、即来るンだったら素晴らしい流れだけど、そうは行かないのが世の常。28cmの
チャリコをリリースしてから30分は音沙汰ナシ。時刻は23時を優に過ぎている。下げも
5分をまわったことだし「あと30分、アタリなかったら納竿しよ…」と、ちょっぽさんと話
す。ってことで、今の竿も投げっ放しで20分は経過…。多分、ケムシの餌食だろうな〜。
そろそろエサ交換して、本日最後の一投とするか。
 と、小当たりの後、竿先を押さえ込んでいくアタリ。オイオイ、20〜30分近く経過して
るのにまだエサ付いてたのか?。なーんて思ってるうちにドラグが唸りだす。久々の快
音!!。何か来たでぇ〜。ちょっぽさんも「いよいよお出まし?」と見守ってくれている。イ
トの出が一段落したところで、臨戦態勢に入る。よっしゃ!、ハリガカリは万全。でも、イ
トの出方の割には?。遠方からでも締め込みが伝わってくるので何らかのランクもんで
あることは確実だが?。比較的楽に寄ってくるので、イトヨリの40オーバーかな?などと
ちょっぽさんと話す。ところが残り一色で予想以上の強烈な締め込み。とっさにドラグを
緩めイトを出して対応する(こんな時、最近のリールはクイックドラグなんで便利ですな
〜)。
 しかし、まだこの時点ではイトヨリの40オーバー?って思ってるんで、イトの出が止ま
れば強引に巻く。はて海底から浮き上がって来るのは…。赤い!やっぱイトヨリ?、ん、
マダイやん!!。目測で40クラスか?タモいるかな?イトヨリやったら抜いちゃうけど、
一応マダイだし。ってことでちょっぽさんにタモを頼む。ちょっぽさんが車からタモを組み
組み戻って来た。その間、魚がマダイであるということを意識しないように極めて冷静に
あしらう。まあ、40cmクラスなんで、焦りもそんなにない。魚を浮かして横にしたところ
に、ちょっぽさんがタイミング良くタモを差し出してくれスムーズに取り込み完了!。ちょ
っぽさんがタモの柄を縮めて波止に引き上げようとしてくれている。が、イヤにタモの柄
がシナっており、引き上げにくそうだ。そーいえば、タモ枠60cmだが、サイズ的にはそ
んなに余裕なかったかも?。波止上に引き上げた魚体を見て、ちょっぽさんが「結構デカ
イでっ!!」
 全サ流?にクチを拡げての実寸は54。拓寸55.1cmの思った以上の立派なマダイ
であった!!。前回遠征時は千尋藻で56cm、今回はこの三根湾で55.1cmと、何と
かそれなりサイズの対馬のマダイに対面出来、感激もひとしおである。私にとっては充
分なサイズだ。

波止上に横たわったマダイ。ホント、美しいですね〜。でも、口元をみるとオチがっ。

ただ、このマダイ、実はオチが付いていた。タモから魚を取り出そうとした際、口から何
やらキチャナイ物体がハミ出ている…。良く見るとコイツ、ウミケムシを喰ってる!。

解像度を落としてるんで見難いかな?、でも判るでしょ。

仕掛けは2本バリ、よくよくみると2本共にウミケムシが付いている。通りで、長いことほ
ったらかしの竿にアタったハズだ。アオムシ→ケムシ→マダイといった食物連鎖。あー
っ、なんて自然は素晴らしい…。
(遠征から帰ってO島大先生と話す機会があったが、結構こういうケースはあるらしい。
O島さんは意識的に毛を全部ムシッて投げたこともあるそうなっ…。結果は聞かンかっ
たケド)

マダイ55.1cm、イトヨリ36.0cm。私的にはこの2匹で充分満足ですっ。

 この一匹で私的には満足!。ちょっぽさんに数枚撮ってもらったあと、またまた勝手に
そそくさと納竿。ちょっぽさんは最後にシブトくキスのAランクを拾う。結局、本日の大物
は私が4枚、ちょっぽさんが5枚。私的にはすっかり気分を良くして(仁田でのバラしも”
一旦”忘れて…)、0:30、月明かりに映える三根湾のポイントを後にした。


10/18(4日目)
昨晩は1:30頃ホテル着、それから厨房の調理機材を借りてあったかいカレーライスを調
理&EAT。その後、深夜2:30から引き続き厨房を借りて魚拓大会+魚捌き(捌くのはち
ょっぽさん)。なんだかんだで風呂に入ってベッドに潜り込んだのは5:00。もう朝じゃん!
ってことで、今日は9:00と余裕の起床?。ちょっぽさんは熟睡のため、9:30になったら起
こしてあげようとTVをON。すると壱岐対馬に強風波浪注意報発令との事。本日は波の
高さ2.5m、明日は3m…。こりゃ、入れるポイントが限られてくるなぁ、ってことで若干
の戦意喪失。まあ、昨晩の釣果で個人的には満足したし、あと2日はのんびりと釣りた
いもの、ってことで今日は成り行きで適当にポイントを覗いてみることにしよう。
 結局この日の朝は10:00に宿を出たものの、恒例の食料の買出しに加え、これまでの
ちょっぽさんの釣果をクール宅急便で送ったりしてホントの昼前から釣り歩きをスター
ト。

11:40 大山浦
特にアテもなく、成り行きで国道382号線を北上し始める。いつも通る万関橋…。根ガカ
リ覚悟で女護島のポイントで投げたい気もするが、本日は白波が立っている。少し走っ
たわき道に寄り道。風裏を探して大山に到着。まずは突堤から…。ちょっぽさんは突堤
延長上、私は沖向きを探る、がっ、底がゴロゴロ。ちょっぽさんにエソが付いてきたが一
投で見切る。岬向こうのポイントに移動。岩盤の切れ目以遠に投げるとゲゲッ、45巻き
出る。こりゃキスは難しい…。あちこち数投ずつ投げてみたがイソベラと小カワハギ。40
分程で場所替わりを選択…。風がキツイのでテンションが上がってこない。

 大山浦                          紫瀬戸、次回は夜釣りで!?

12:45 紫瀬戸
往年のポイント、紫瀬戸を覗いてみる。ここは昼間はイソベラ王国だって判ってはいる
が、様子を見に来た以上竿出さないとね〜。一投目から20cm強のカワハギ、続いてキ
ューセン。ん?もしかして!?と思って奥まで歩いて磯場で投げてみるもののやっぱりイ
ソベラ王国。ちょっぽさんは私の更に奥まで入ったが同じくニュルニュル攻め。イソベラ・
キューセン系ばかり釣っていると、ハリを外す指にチカラが入って、知らず知らずのうち
に深爪状態に陥る。あーもうやだ!。やっぱ紫瀬戸は夜釣りのポイント…。判っちゃ居る
が、初回遠征時の間違いを再び繰り返して、無駄な1時間半を費やしてしまった。今日
はまともな魚釣ってない…。エソの型狙いでまた賀谷に行ってみるか(どこがマトモやね
ん!?)。

14:30 賀谷
紫瀬戸からは僅か10分で賀谷に到着。風が強く、波が高いので、一旦対岸に車を進め
湾口の様子を伺う。なんとか竿出し出来そうなので、また磯伝いに一本竿で歩く。何で
又、2日前に釣れなかった賀谷やねん…。って声も聞こえて来そうだが、何とかしてカワ
ハギのランクを取りたいと思った次第。2日前はMax24cmともう一声。数も少なく、あ
まり期待そうに出来ないが、前回遠征時の1時間で20cm〜Cランクを10枚っていうの
が忘れられない。
 ポイントに着くとやはり風がキツイ。投げてみても思うようなところに飛ばない状態。ち
ょっぽさんが、波しぶきを被りながらもオキエソのAランクを2匹GETするも、あとはサッ
パリ。本命のカワハギが一枚も釣れてこない。足元に這い上がる波に、そろそろ撤退
か?と思った矢先、私にBランクのオキエソ(42cm)が釣れてきたがソレっきり…。

Bランクのオキエソ。ホンマはCランクが欲しかったのだけど…。

波気がキツくなってアタリもなくなったので1時間半で撤退する。あっ、そういえば一度だ
け強烈なアタリがっ。途中でバレたようで軽くなったのだが、上げてみると24cmのキ
ス。そのアタマから尻尾の先までボロボロ。このクラスのキスを丸呑みするヤツ、ソコソ
コの獲物だったろう(と言ってもエソの類でしょうが、Cランク以上だったら欲しかった…
無念)。 16:00、車に戻るとおばちゃんが「もー早から帰ってきたんけ〜、早過ぎるわ。
行ったら一晩やらんと(笑)」ごもっともです…。

16:30 佐賀
賀谷で本日初のキスをみた。でっ、短絡的にランクもんのキスを狙おうってコトで2日前
のパターン通り佐賀に到着。簡単に食事を取り、釣り開始っ!。
 暫くアタリがなかったが、いつもの?ウォーキングのおばちゃん集団がやってきた。っ
てことは、そろそろ夕マズメに差し掛かる時間帯。エソの活性が高くなる頃だ。案の定、
ちょっぽさんにオキエソのBランク(41cm)。そして私のタックルも竿尻が浮いて、ドラグ
がジャーッ!!。来よったなぁ、エソが…。と思ったが、その一発だけでイトの出が終る。
おっかしいなーっ、竿尻が浮くほどのアタリだったのに?。竿を手に取り巻き上げ開始。
すると軽い締め込み、エソっぽくないぞ!
 んで、浮いてきたのは良型のキス。特大とまでは行かないが、中々のサイズ。抜き上
げて魚体を掴むと、お腹が出っ張ってるワケではないが心地よい太さ。検寸すると実寸
で29.6cm、拓で30.2cmと泣きのCランク。まあまあのキスが釣れたので気持ち的
には余裕が出る。

泣きCランクでゴメン、って感じです。このサイズなら敦賀サイズって言っていいかも!?。

時刻は17:10、暗くなるまでが勝負!?(何で暗くなるまでが勝負なのかは皆さん、もう判
ってるでしょ…)。ところがその後は寸足らずの25.5cm、23cm、24cmのリリースサ
イズが続く。そのうち恐れていた「夜の使者」が今夜も…。18:30、暗くなるととたんにヤツ
の猛襲開始。どの竿を巻いてもダイミョウサギだ…。その釣れっぷりにはうんざり。タマ
にキスが掛かってくれるのでホッとするが、何れも22〜24cmのリリースサイズ。それ
以外は全てダイミョウサギ。19:00過ぎ、その猛襲の合間を縫ってAランクのキス(26.8
cm)が釣れる。このまま辛抱すれば夜半までにはキス・エソでランク2〜3本ぐらいは追
加出来そうだが、ダイミョウサギの始末には嫌気が…。4日目(私は実質3日目である
が)ともなれば、面倒くさいことが億劫になってくる。このまま、Aランクのキスやエソを追
加したとしても、申請拓とるのが面倒だな〜。帰ったら飯喰って風呂入って出来るだけ早
く寝たい。デカいサイズの魚なら拓の楽しみもあるけど…。20:00、ダイミョウサギにも負
けず黙々と釣りしてるちょっぽさんを言葉巧みに?誘惑「初日、ちゃんと釣りできへんか
った千尋藻にマダイ狙い行かへん?」。

20:45 千尋藻
ということで、千尋藻に到着。とは言え、ちょっぽさんが初日3時間ヤった感じでは思わし
くない。とりあえず、一番の実績ポイントで各自2本づつサオを出す。しっかし、あんまり
釣況は良くないんでしょうな〜。思えば初日、好天の土曜の夕方にも関わらず、先客皆
無…(地元のアジ釣り、イカ釣り含めて)。本日もこの時間、突堤には誰も居ない。
 風が強く、三脚が倒れる。時折の突風で、砂埃が舞って顔にプチプチと当たり痛い。や
っぱこんなコンディションだとテンションが上がってこない。先の佐賀が風裏で快適だっ
たので尚更だ。そんなヤル気のなさを察してか、千尋藻の海は冷たいもので?、先端に
陣取るちょっぽさん、少し内側に陣取る私の双方にアタリなしの洗礼…。マダイどころか
チャリコの姿もなし。小魚すら釣れて来ない。1時間ばかり経過、本日分のアオムシを使
い切ったので、気分転換にキビナゴを使用する。すると、その直後、久々のドラグ音!。
対馬ではキビナゴでもムシエサと変わらないくらいにキス・マダイが喰ってくる。もし
や!?と期待するが、33cmの寸足らずのトカゲエソと25cmクラスのオキエソのダブ
ル…。その後、さらに1時間余り経過するも、私・ちょっぽさん共にアタリなし。何せ、魚っ
気がない。釣況・気温共に寒く、あったかいご飯が恋しくなる。そうなるともうダメ。23:
00、早めの納竿とし宿に戻ることにした。さて、明日は最終日、どうするか…。


10/19(5日目)
本日は起床以降も体がダルくて眠い。かなり疲れがタマってきているのか、ちょっぽさん
もなかなか目覚めない。体調がスッキリしないのと、昨日からの北東風が収まってないこ
とで、個人的にはイマイチ釣りに頑張ろう!って気持ちが盛り上がってこない。さて今日
は実質の最終日、今回竿出ししてない尾崎方面に向うか、それともソコソコ釣れた場所
を回るかを2人で相談。イトヨリ・マダイの型を見た3日目のパターンでいくことに決定。
釣具店に寄り、最終日のエサ。並びにスーパーで食料を買い込んで、10:30、ポイントに
向って車を走らせた。

11:45 越高
2日前、サッパリで4投のみで切り上げた越高からスタート。何でまた?って思われるか
も知れないが、本当にダメなのか見極めたいって気持ちがあって…。10年前にO島さん
に連れて来てもらって、エッ、こんな底の見えるとこで!?って驚いたコトが印象に残っ
てる釣り場なんで。2日前は下げ潮止まり。今日は、まだ下げ3分に入ったトコなんで、
ひょっとすると?と思った次第。そんなヒソカな期待は虚しい思いに変わる…。いつもの
シモリポイントはやはり魚っ気なし。沖向きのポイントに移動してサオを出すも、エソ・キ
ューセン。キスも掛かってきたが20cmクラスとパッとしない。やはりダメか…、と少し寂
しい気持ちで釣り場を後にした。

12:45 志多留
2日前に浜が干上がる直前の時間帯で、小さいながら時速20匹だった志多留に到着。
今日はまだ下げ5分前。もうちょっとマシな型が居るかも、ってことに期待しての竿出し。
海を眺めながらの昼食の後、ちょっぽさんはランクの出た大波止、私はまた小波止先端
へ。小波止先端は今日も足元をすくわれそうな強風。ホント、天気はいいんだけど風の
強さがタマにキズ。2日前より海の面積が広い(当たり前かっ!)。型の良い落ちギスの
群れが入っていても!?。
 結果は2日目と同じ。右・左・正面・遠・近と探ってサビきまくるも入れ食いなのだが、1
8〜22cmのオールリリースサイズ。1時間もすると飽きが来た。それに風の中で立って
いるのがシンドくなり、そのまま波止上にゴロリ。あーっ、この空を見るのもまた3年後か
〜(気持ちの上ではもう遠征終了してる?)。なんて思ってるウチに眠ってしまった。真昼
間から1時間ばかり熟睡。起きてサオを仕舞い車へ戻る。暫くするとちょっぽさんも戻っ
てきた。やはり型のいいのは大波止のようで、真昼間の下げという悪条件の中、2日前
と同様にちょっぽさんは27.5cmのランクもんを釣っている。また、23〜4cmクラスの
キスにとんでもない大きさのトカゲエソ(Dランク!?)が喰って来たそうな…。波止際ま
で寄せたものの、その太さにビビってしまって?抜け上げかタモ入れか迷い、抜き上げ
ようとした時にバレてしまったとのコト。Dランククラス、惜しかったね〜。それにしてもち
ょっぽさんは元気だ。私より7つか8つ若いだけの事はある。私は本日すでに体力・気力
共にギブアップモード。

15:00 伊奈
帰り道のついでにまた伊奈へ立ち寄る。今度は2日前様子見した場所の対岸で数投。
結果はイソベラ一匹。全くのNG!。

15:45 仁田
2日前、”超”の冠をつけてもイイと思う”大物”をバラした仁田へ。ちょっぽさんはイトヨリ
ポイントへ、私は突堤へと向うが、その突堤が×。突堤右側(湾口側)全面に港内を浚
渫した砂泥を積んだ台船が係留されている。これじゃ、港内側しか狙えない…。望み
薄。サオも出さずにちょっぽさんのポイントへ戻る。ちょっぽさんはすでに3本の竿出し。
 そうこうしてる内に突堤先端に地元のアジ釣りの人が入ったようだ。台船の係留・先
客?で気勢をそがれた私は竿を出すことも面倒くさくなって1時間ばかりちょっぽさんの
釣りを見学?。ちょっぽさんは一投目から25cmクラスのイトヨリ、チャリコ、エソなどを
釣っている。暫くするとそのアタリもなくなって来た。するとかなりヒマになる。手持ち無沙
汰になったので、ちょっぽさんの横の足場の良くない(安定性はいいんだけど)ところでち
ょっと竿出し。すると20cmクラスのチャリコ、30cm弱のエソ…。
 惰性で竿を出してることが辛くなってきた頃、イキナリ捨て竿にしていた近投竿のドラグ
が唸る!。かなりの勢いだ!!。足場が悪いんで、取り込み可能な位置を探すがなかな
か決まらない。そんな感じで手間取っているうちに沈み根か沈みロープに引っかかった
ようで万事窮す…。ミチイトがナイロン五号なんで思い切って引っ張ってみるが、高切れ
で終了。やっぱ集中力のない状態で釣りをするってのは大物にも失礼ですなっ。
 周囲が薄暗くなって来た頃には、突堤先端のオジサンも帰宅されたよう。あまり期待し
ないで突堤先端に向う。ただその突堤から港内向けに竿2本投げる事が出来たのも、
竿出し後1時間(18:30〜19:30)だけだった。
 というのも潮位がドンドン上がって突堤右側に係留されている台船が1m以上も持ち上
がり、キャスティング時の大きな壁となってしまい、港内側にも投げられなくなってしまっ
た。まあ、その間もアナゴとエイの連発。一匹だけキスが釣れたが25cmの寸足らず
…。片手間の釣りはあまり面白くない。19:30過ぎ、潔く?納竿とし、ちょっぽさんの釣っ
てるポイントの背後に停めた車(後方は山で獣道に繋がる行き止まりに駐車)に道具を
仕舞いにいく。おっと、ボケてたか、後ろのハッチを開けたままだった…。さて道具を積
み込んで、と思った瞬間、前のシートで「ガサッ」と音がする!。
 ん!?、ヘッドランプを点け、前席の方を見ると…。ガッチリとした体、太い尻尾、そし
て何より灰色と茶色(ちょっと茶色が勝っていたかな?)のベースに特徴である不鮮明な
黒っぽい斑紋。天然記念物「ツシマヤマネコ」やん!!。
 目と目が合った瞬間、とっさにヤマネコは逃げ出し、私は反射的にリアのハッチを閉め
たのだが、ヤマネコの方がホンの一瞬早く、猛ダッシュで車外に脱出、一目散に山の斜
面を駆け上がっていった。捕獲作戦失敗!?。
 ネコっていえばネコだけど、あのガタイの良さは、以前ウチで飼っていたスコティッシュ
ホールド(英国産のネコです)に酷似。ましてやそれよりも体がデカイ。ぶっとい尻尾も印
象的。まあ、無数の斑紋のある日本猫ってまず居ない。そういえば対馬はすでに紅葉が
始まっている。山中のエサも不足してきてるんだろう。前席の足元においてあった食料
品の袋が荒らされていたが、実害?はなかった。黙々と打ち返ししてるちょっぽさんに
「ヤマネコが車荒らしてた」って言うと、「そいえば、ガサガサって音がしてたかも〜」とな
んとも暢気な返事。いや、コレは釣りに集中してたってコトにしておこう(笑)。結局、ちょ
っぽさんも3時間半余りでランクもんなし。暗くなってからはアナゴオンリーだとかで、サッ
パリの様子。20:30、後ろ髪引かれることなく最終決戦?の地、三根湾に向う。

21:00 三根湾
今日はこのまま三根湾で心中、というか対馬のラストナイトはじっくりマダイを!との魂
胆。であるが、本日、私の釣り魂は眠ったままである。何とか刺激を受けて目を覚ました
いところ…。2日前と同様、ちょっぽさんと私は同じポイントから各3本の竿出し。さあ来
い!!、マダイ・イトヨリっ。と思ってみたものの、単発的な小アタリのみ。25cmクラス
のワニゴチが連発。ワニゴチってこんなに個体数の多い魚か!?。その後は全ての竿
にアナゴタイム。2日前のようなマダイ回遊の予兆?チャリコの回遊もない。
 となると私自身のテンションは完全にリタイヤモード。釣れそうな気がしない。って事
で、竿出し1時間半後の22:30、寒風にさらされて冷えてきた体を温めるべくオデンを食
べたところでストップフィッシング。竿を出したまま車で暖を取りオヤスミタイム。ふと目覚
めた時にちょっぽさんからパッシングサイン。何か出たんかな?聞くところによるとキス
のAランクとか…。マダイやイトヨリでなければ私の重い腰は動かない。寒さでついにちょ
っぽさんもGiveUPした1:30、納竿とした。結局、この最終日、第一投から納竿までの約
14時間。私が集中して竿出ししたのは僅か4時間半程度。完全にヤル前から終ってた
って感じ。しっかし、ちょっぽさんは凄い!。めいっぱい最後まで頑張ってましたな〜。特
に最終ステージ、三根湾での4時間半。寒い中、ほぼ一人で頑張ってキスのランク。スゲ
ェ根性だぁ。


10/20(最終日)
本日は事前にチェックアウトタイムを12:00まで延長。10:00まではシッカリとオヤス
ミ。それから恐怖の?荷造り開始。毎度のことながらコレが大変。でも何とか昼過ぎに
はホテル近くのクロネコに持ち込み完了。昼食をとりに「ライラック」まで向うが、お昼休
みの時間帯のせいか満員御礼。仕方なく、またスーパーで買い込んで、到着時と同じよ
うにに竹敷まで車を走らせ海を見ながらのランチタイム。これもまた自分たちに合ってる
のかも…。その後は、ホームセンターやお土産屋に立ち寄りお買い物、そしてついにガ
ソリン満タンにしてレンタカー返却。16:50、福岡行きの飛行機(今回はジェット機やった
…)で対馬にサヨナラを告げる。18:30、小松行きと乗り継いで、19:50北陸の地へと帰
還。北陸道を走り、21:30、無事敦賀に到着。3年に1度のお祭りは終了してしまった。



とにかく個人的には体調不良&極度の不整脈発作で、初日はどうなることやら…、と思
った遠征でしたが、結果的にはまあまあってとこでしょうか。ただ、今こうやって振り返る
と、全般的にお疲れモードで、4日目からは疲労による諦めというか、執着心が無かった
なぁ〜、っていうのが反省点ですなっ。次回は事前の体調管理と計画的な仕事の調整を
して、精神的&肉体的にも万全な体制で臨みたいところです。それと、いつも地元で2時
間前後の釣りしかヤラないためか、辛抱足らなくなって来てるのは事実かも…。こんな
集中力なら3日間ぐらいの釣行っていうのが、気力・体力的にも理想だけど、天候のこと
を考慮すれば、やっぱり次回も5日間の釣行ってことに落ちつきそうです!。
 最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました&お疲れ様でした。  終


トップへ
トップへ
戻る
戻る