とうふの話あれこれ その1
とうふの始まり
今から約2千年前、中国 漢の准南王 劉安(わいなんおう りゅうあん)が発明したものと言われています。
当時のとうふが、どのようなものであったか、はっきりしませんが、今日私達がすぐ思い浮かべるような、純白の色合い、やわらかさ、淡白な風味を兼ね備えた、とうふのイメージとは、かなり違う、堅くてアクの強い異臭のする珍妙な味をもったものだったようです。
例えば、とうふの水分を蒸発させてカビを生やし、発酵乾燥豆腐にし、酒と塩で漬け込んだり又、味噌漬けにしたり、いずれも半年以上ねかせてから食べたと言います。
こうした作り方から、とうふを「豆が腐る」と書くようになったと、説く人もいる位です。
いつ中国から日本に伝わったか、はっきりしませんが、古く奈良時代、入唐僧がもたらしたとか、平安時代、空海が唐より帰朝した時伝えたとか、鎌倉時代、宋の帰化僧が伝えたとか、さまざまな説がありますが、いずれも確たる証拠はありません。
かろうじて鎌倉末期に、大陸から渡来した精進食品の中に、湯葉、飛龍頭(ひりゅうず)などがあったと記録されている事から考えれば、この時代にはすでに、とうふが日本にあったことは間違いないでしょう。
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