06武庫川ユリカモメ70km完走記

【大会前日まで】

  今年の冬は雪が多くほとんど、練習らしい練習ができなかった。3月の篠山ABCマラソンも、ハムストリングに違和感を感じたせいもあったが、ハーフ地点での棄権であった。4月になってなんとか、距離をかせぐ練習ができたもの、全く、距離に対して自信のない状態であった。
  前日は、休暇を取り午前中に1時間程度ゆっくり走る。昼前から妻と2人で大阪へ。今回は旅行を兼ねて23日の予定だ。電車で行くつもりであったが、荷物も多くなったことから結局、車で行くことに。途中、観光を兼ねたのんびりドライブだ。ホテルには18時過ぎに到着。夕食を済ませ早めの就寝。

【大会当日】

【レース前】
  6時過ぎに起床。外は良い天気。天気予報では、午前中は少し寒いくらいで最高気温も20℃を少し超えるくらいらしい。
  
  7
時からの朝食を済ませ慌しく会場へ。地下鉄、電車を乗り継ぎ8時前に会場到着。受付を済ませ、ナンバーカードの準備。靴は3足準備したが、下が土ということもあり、結局、短い距離用のレースシューズに。と言っても、フルにも同じシューズを使っているが。
            
  スタートまで少し時間があり、その間に同じ敦賀から参加のU田さんに挨拶。U田さんは、気比の松原アスリートクラブに所属し、敦賀では有名なウルトラランナーだ。夜行列車の「北国」で来たが相当、混んでいたとのこと。その後、U田さんに淡路島の「ダブル」さんを紹介してもらう。あの有名な「ダブル」さんだ。思った(写真から受けていた感じ)以上に絞りこまれた身体だ。やはり、私とは相当、格が違うのを感じる。

  5分程前になりスタートラインへ並ぶと思いアップウェアを脱ぐ。ここで、アレ??まだ、レース用のランパン、ランシャツを着用していない。いくらリラックスして参加した大会でもちょっとひどい。まあ、少し遅れてスタートしても大勢に影響ないし、そんなに慌てることはない。何回も大会に参加していれば、こういうことも時はあるだろう。ランパン、ランシャツに着替え手袋を着用してスタート1分程前にスタートラインへ。ランナー失格?
  今日の目標は、まず、40kmまで走ること。その後、何とか6時間台でゴールすること。
     

【スタート〜10km】
 

  ゆっくりとスタート。スタート前のドタバタにも係わらず、前の方からスタートしたこともあり、最初から予定したペースで走れる。1km510秒ちょっと。少し遅い感じだが、スタート時の混雑、向かい風を考えるとこんなものだろう。近くにはU田さんやあのダブルさんもいることだし。直ぐに、ダブルさんはペースアップ。あっという間に見えなくなってしまう。1km5分前後のペースで練習みたいな感じだ。果たしてどこまでいけることやら。ふと、20数年前の初サブスリーを思い出す。あの時も練習不足で30kmまで走れればと思い、5km20分程度のジョギングペースであった。それが幸いし、最後まで大きく落ち込むこともなく2時間57分ぐらい(?)で完走。

今日はその時の感じに似ている。20数年前の記憶で怪しいものだが気分は悪くない。

コースは河川敷で単調だが少年野球や、ジョギングの人、散歩の人が多く、いつも夜中に一人で単調な練習をしている身には、刺激がいっぱいあり飽きることはない。折り返しを終えると追い風。追い風になると少し暑い。ここで手袋を脱ぐ。5kmは2449秒。ほぼ、予定どおりのタイム。これもU田さんのペース配分のおかげか。スタート地点を過ぎて再び折り返し。向かい風が強いが涼しく気持ち良く走れる。10km4944秒。予定どおりのペースだ。

10km20km
  往復コースということあり、ここからの記載は少し怪しい記録(記憶)となる。
  まだ、9時過ぎということもありそう暑くない。相変わらず、U田さんが前を走る。後で、気がついたことだが、武庫川はスタートより、少し、下流で少し向きを変えている。折り返しの直後は、相当、強く感じられる向かい風もスタート地点を過ぎると、斜め前からの風に変わり幾分走りやすくなる。

                                            

  2周目になると、全体のペースも落ち着き、前後の人のペースはあまり変わらなくなる。15km手前の折り返しで順位を確認すると年代別で10位前後を走っている。前半なだけにまだみんな元気だ。ダブルさんは4位グループだがその走りは少し違う感じだ。15km1時間1510秒。ほぼ、イーブンだ。下流に向かっては追い風になり少しペースが上がる感じだ。しかし20km1時間4004秒。U田さんのペースは完璧だ。

20km30km
  少し気温が上がってきた感じだが、暑さを感じる気温ではない。20km過ぎでトイレ。トイレはこの1回のみ。U田さんから少し遅れるが2〜3km程度で追いつく。

  20km付近から、女性で4位、5位になった人と前後して走る。最後は、2人には数分遅れてゴールすることになる。

  25km手前の折り返しで順位を確認すると10位。相当疲れている人が3人程いるので、その人達は抜けそうな感じである。ダブルさんはさすがに強く3位に上がっている。追い風になって、少し暑さを感じるようになるが「暑い」という感じではない。ここらへんでは、U田さん、女性2人と良い感じで走ることができる。ほとんど、抜かれることはなく、順調に順位は上がっていく。

 25km2時間0540秒。少し強くなった向かい風を考えるとペースが落ちたという感じでもない。30km2時間3042秒。追い風だが少し暑くなったこともあり、ほぼ、イーブン。

30km40km
  ここらへんから距離への不安が出てくる。どこまで続くのだろうか。気温もだいぶ上がってきている。相変わらずペースは一定だ。U田さん、女性2人とは前後しながら走る。(実際は「前」はほとんどなく、「横」か「後」)30km過ぎからは、エイドでの時間も少しずつ長くなる。

  35km手前の折り返しで順位を確認すると7位前後。アレ?50歳代の人を抜いた記憶はないが…。ダブルさんもいなかったような。35km2時間5629秒。1分程落ちているがそんなに疲れた感じはしない。ここらへんから女性2人が少しずつ離れていく。折り返し前のスタート地点に行くとダブルさんがスタッフの仲間入り。超人ダブルさんもネイチャーの後では少しきつかったみたいである。40km3時間2142秒。ここの5kmは、ほぼ、1km5分ペースである。ここで、当初の目標である「40kmまで走る」は達成である。後は、次の目標、6時間台の完走である                 

40km50km
  40km過ぎても意外と走れる。少し行くとU田さんが遅れだす。ふだんの練習内容からすると少し体調が悪いのか。そう言えば、走る前に「北国」(急行夜行列車)で来た、メチャクチャ混んでいた、とか話していたことを思い出した。

  折り返しまで順位を確認するが、周回遅れもありあまりはっきりした順位は確認できない。45kmまでは、ほぼ、イーブンペース。3時間4745秒。しかし、相当、疲れているのを感じる。44km地点少し過ぎで、45km通過と勘違い。この時間帯になると気温も相当上がっているみたいである。追い風も重なって、暑さを感じる気温である。50km4時間1301秒。 
        

50km60km
  時刻は12時をとっくに過ぎている。気温も相当上がっている感じだ。記憶があまりはっきりしないが、この頃から風向きが南風に変わっている。気温の上昇、疲れで、当然、給水所での時間も長くなる。この頃になると、赤いタスキをかけた人が何人か抜いていく。といっても抜かれたのは3人だったような。

  この距離は、最近では未知の距離であり、いつ歩いても、いつリタイヤしてもおかしくない距離、暑さだが、以外と走れている。50km過ぎても抜かれることはない。55km4時間4109秒。少し、ペースが落ちているが、1km毎のペースはあまり変わっていない。少し給水所での時間が長くなった程度だ。このペースなら、後、15kmは持ちそうである。順位も年代別4位で走っているみたいな気がするし、3位を目指して、ペースを上げたい気持ちもあったが、それよりも不安の方が大きくそのままのペースで行くことに。60km5時間0832秒。

60km〜ゴール】
  60kmで赤いタスキをもらう。タスキの長さもちょうど良く走りやすい。相変わらず、順調に走れる。少し余裕があるから6時間は切れるかも知れないな思いながら走る。ところが、給水所の手前数100m(63km付近?)で体調の急変。胸元が気持ち悪くなる。一瞬、「リタイヤ」「主催者に迷惑をかけるかな」の思いが脳裏をかすめる。極端なペースダウン。ジョグの状態で何とか給水所にたどり着く。何杯も飲み、頭から水をかぶっているうちに回復。走り出すがペースを上げる気にはなれない。ゆっくり折り返し点に向かううちに何とかペースも上がってきた。再び給水所に立ち寄り、水分補給と水をかぶる。今度は明らかに体調が戻ったのが感じられる。65km5時間3806秒。29分半かかっている。当然、その時は、そんな思いは無く、何とか後、5kmは走れるなという安心感のみであったが。

  どんどん調子は上がってくる。さっきの突然の不調は何だったのだろうとか思いながら走る。そのうち、年代別で3位を走っている人の後ろ姿が見えてきた。こうなれば、元気いっぱいである。残り3kmぐらいで追いつく。それからのペースは4分台だ。快適に走れる。といっても、63km地点のこともあるし、あまり無理をせず走る。スタート地点の給水所でも念のために水分補給。後は2kmあまり。70kmのゴールである。6時間0410秒。年代別3位入賞。目標達成である。
  タイムも順位も思っていた以上に良く、本人もびっくりである。

【ゴール後】
  ゴールしてしばらく休憩。いくらペースが遅くとも70km6時間走っていただけに相当疲れ。左足の親指の爪は少し色が変わっている。付け根を押すと痛い。

  休んでいると、少し元気が出てきた。敦賀から参加のU田さんのゴールを応援。6時間30分と少しだ。少し話をするが、普段からウルトラの練習をしているだけに元気だ。
  しばらくして風呂へ。やはり相当なダメージ。歩くのがつらい。風呂で汗を流したら、また、少し元気が出てきた。

                           

  17時から表彰式。表彰式も和気あいあい。その後、会場での懇親会。1時間足らずであったが、楽しい時間を過ごせた。できれば、また、来年も参加したい大会だ。

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