9月19日(木)   
 7月末に登るつもりをしていたのに直前に腰を痛めて1カ月間じっと我慢の日々だった。
 9月に入って何とか野坂山に登れるようになり今日ついに白山に挑戦する日がやってきた!
 ブランクが長かったので果たして登れるか心配だったので最悪の場合は室堂までで帰ってきてもいいかという気持ちで朝5時出発。この時期まだ暗い。
     
 となりに停めていた軽の人(鯖江の中年夫婦だった)にあいだをつめてもらって停める場所確保。ラッキーだが一番端。  7時40分別当出合発。空は一面雲におおわれているが、一方通行の番小屋の爺さんが「晴れるやろ」と言ってくれた。   別当覗。小さい子を3人も連れた若い夫婦が休憩中。上まで行けるのだろうかと人ごとながら心配だ。
 8月10日(まだ腰が痛かった)にナチュラリストの研修で砂防ダム工事の見学をしたので、今日はそのあたりも確認しながらゆっくり登る。特に中飯場から上の道はいまも年間何cmかずり落ちているという。知ってしまうとこわいもんですね。
 ここまで意識的にゆっくり登ったのでほとんど汗をかかず順調に来られた。
 9時35分甚之助着。先客は3,4人というところ。黒ボコ岩まで見通せるいい天気になった。  小屋の隣で何やら工事をしているがあんちゃんたちの話している言葉が日本語じゃないぞ(笑)。  「やーでうでしやトラバース」(説明略)まで来るといつもながらホッとする。花はヤマハハコのみ。
 12曲がりの急登。600歩数えると黒ボコ岩に着く。  弥陀ヶ原にくるまで頂上に雲がないか心配だが、今日はバッチり。  11時15分室堂センター着。結構時間がかかったし疲れている。  センターの中で着替えて表に出ると絶好の景色・・・。
 今回初めてダブルストック(息子から借りた)を使ってみた。案外登りやすい。自分の分がほしくなる。
 甚之助から後はそこそこ順調に来たが長い距離を歩いてないので疲労が激しい。
 朝5時からコンビニおにぎり1個、サプリメント半分しか食べてないのでシャリバテなのかもしれない。もう登るのやめようかと思ったけどがんばって登ることにした。
 花はイワギキョウがほんの少し残っていた。あとはナナカマドの赤い実がめだつ。  あえぎながら登ってきてこの社を見るとホッとする。賽銭100円で家内安全。  大汝が峰には一度しか登っていない。もう一度登りたいが体力も時間も無し。

 室堂でいったん迷ったがもう少し頑張ろうと頂上を目指してがんばった。登ってよかった。御嶽山、乗鞍岳、北アルプスなどがくっきり見える。こんな景色なかなか見られない。風もなく穏やかで気持ちがいい。

 写真ももういいかなとも思ったが近くにいた人にたのんで一応撮っておく。  1時を過ぎると食堂が閉まるのでこれしか食べられない。沸点が90度くらいなのでなかなか柔らかくならないのです。  帰りを思うとのんびり食べておられないので13時半下山。別当覗で出会った子供連れがいま到着した。よかったね。  弥陀ヶ原にガスがのびてきて黒ボコの下りはこんな濃いガスになっていたけどここだけみたいだ。
 南竜分岐。ここから40mいくと大正時代の石垣(砂防用)が残っているのだが行く気力なし。  甚之助からはもう黒ボコが見えない。工事のあんちゃんもいない。休憩かな?  行きは逆光でとれなかったので砂防群を撮っておく。ものすごい労力がかかっているのだ。  16時。急いだので腰とひざが痛くなり最後は難儀したがなんとかたどり着いた。

ウラジロナナカマドの実

 長いブランクがあったのでちゃんと登れるか心配だったが何とか往復できた。いつ来てもこの山はハードだと思うけど今回特に体力的にきつかった。ぼつぼつ日帰りは無理かなと弱気になっている。というのもいつもより時間をかけて登った割には室堂でやめようかと思うほど疲労が大きかった。
  野坂山でよく出会った93歳Y氏も「白山は75歳でやめた」と言っていた。何を隠そう(笑)私もあと1年半で75歳だ。山小屋泊まりにしたとしてもそうは登れないかもと思うとのんびり構えておられない(?)。
 今回がんばって頂上まで行ったのはやっぱり壮大な眺望、特に北アルプス方面が見たかったからだが、この景色が室堂で見られたらいいのにと今日は切実に思った。しかしそうなると頂上まで行かないですね(笑)。
 今回が25回目の白山になる。今日はなかなか拝めない眺望を見せてもらった。行ってよかったと思う。