前夜泊日帰りの遠征だが、今年は諸般の事情でなかなか出かけられなかった。今回やっと焼岳に挑戦。
 前から行きたかった山だが安い宿が見つからず来れなかった。今回はちょっと高いが奮発して秘湯「中の湯」に泊まることにした。予約するときに「いくらにします」と聞かれ、「安いほどいいです」といったら11,000円と言われた。
 ひるがの高原SA。裏に展望台があって大日山(登りたかった山)が目の前に見えた。  安房道路の入り口に着いたのはもう15時40分だった。有料620円は安い?  16時前 中の湯温泉旅館着。従業員の応対がとても親切で感じがよかった。
 しかし、焼岳は遠い。10時半に家を出て北陸ー名神ー東海北陸ー中部縦貫ー国道158号−安房道路と乗り継いで宿に着いたのが16時前だった。
  安房トンネルを出たらすぐ「中の湯」の看板があり曲がりくねった道を上がる。ここはてっきり下がる道だと思いこんでいたのでびっくり。
 なかなか立派な構えの旅館だが玄関の前にサルがいたのは愛嬌。
 築20年と言っていたが部屋もなかなか感じがいい。トイレはウォシュレットだ。  6時前 昨日のうちにもらったおにぎりだがおかずが少ないぞ。半分だけ食べて残りはザックに。  6時半。地味な登山口だ。駐車場は10台分ですでにいっぱい。路肩にも停めてあった。
 夕食はなかなか豪華でお品書を見ると10品もある。食後、温泉にゆっくりつかり9時就寝。
 旅館の朝食は7時からだが、早く出たい人には代わりにおにぎりを作ってくれるというので頼んでおく。
 6時15分出発。旅館の横の道を登っていくと10分で登山口に着く。すぐうす暗い樹林帯の中を歩き出す・・・これがまたどこまでも続くのだった。
 5分ほど入ったところに案内看板。少し歩いてから登山届を出すのを忘れたことに気づいたがもう遅い。  岩ゴロゴロの急なのぼり(ロープ付き)とやや平坦な歩きやすい道が交互に続く感じだ。  どこまでも樹林帯が続くが、樹種はブナからシラビソ、ダケカンバなどになっていく。
 歩きはじめて1時間半。小さい広場があり、そこから少し歩いて樹林帯がやっと終わる。  右側が沢になっているが危ないところはない。向こうのほうに山が見えてきたがあれだろうか?  火山噴火のあとだろうか大小の岩石がゴロゴロしたあいだを登っていく。傾斜はゆるいので楽だ。  ここですれ違った人に焼岳はどれか聞く。遠いようだが「あと30分」といわれてうれしくなる。
 先行者を見ていると左側の南峰(写っていない)との稜線(鞍部)を目指しているようだ。  やっと鞍部に出た。火口のふちになっているみたいで火口湖(正賀池)がある。  右を見ると正面に山頂が見える、矢印のところからは噴煙が上がっている。  左の写真の丸印のところ。頂上をまいていくのだがズルっといきそうでちょっとこわい。
 最初の1時間半は景色の見えない樹林帯。ところどころに岩だらけの急な登りがあるので楽ではない。
 ちょっとした空き地みたいなところにでたあと急に開けてきて以後照りつける太陽下の登り。ここでサングラスを忘れたことに気が付く(遅いね)
 さらに1時間登ると焼岳が正面にだんだん近づいてきて最後はちょっと怖い岩登りを経験させられるが無事山頂に到着。
 登り切ったらさらにこわそうなところに出た。先を行く人は岩をよじ登っているぞ。  9時20分。よじ登ったところが頂上だった。狭いうえにまわりが切れ落ちている。  正面にどっしりと穂高連峰の峰々がそびえたつ絶景だがどうも落ち着かない。
 下り道。焼岳が見えなくなるところでひと休みして宿でもらったおにぎりの残りを食べる。  紅葉にはまだ早いのかナナカマドが1本真っ赤になっていたのが目立ったくらいでした。  宿にもどったのは12時だった。横手に登山口まで行く道がある(登るとき撮るのを忘れた)。  14時40分 白鳥ICで下りてガソリンを補給し、中部縦貫道で大野に向かう。敦賀はまだ遠いぞー

 シラタマノキだけ咲いていた

 休み休み登ったのでさほど汗もかかず3時間で登頂した。頂上は狭く、5人くらいしかいない。あちこちから蒸気が噴き出しているし、ときおり硫黄の強いにおいもする。こういうところは落ち着かないので写真をとって早めに下りることにした。
 下山はおにぎりを食べながらのんびり下りる。ちょうどいい時間なのかつぎつぎ登って来る人がいる。下りのすれ違いは余裕があるのでおしゃべりができる。12時に中の湯に戻ってこれたので温泉に入ろうと思ったがタダでなかった(私の宿泊契約では500円いるという)ので頭にきてやめた。宿泊客はふつうタダでない?でもまあ、景色もよかったし、絶好の天気だったし、いい山歩きだったので文句は言わないでおこう。
 行きが遠かったので帰りは白鳥から大野へ抜けることにした。距離的には40kmくらい短かかった(高速代も2000円くらい安かった)ようだがやっぱり5時間かかって家についたのは17時だった。遠出をするとどうしても運転する時間が長くなるけどしょうがないか。
 御嶽山の時は登って3週間後に噴火した。今回、焼岳は大丈夫だろうか?