
9月2日(土)
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予報が好転したので出かけることにしたが、朝5時出発後一度も太陽は見えず、富山県に入るとときおりパラパラと雨!
有料(往復1900円)の有峰林道を通って8時半折立に到着。だが濃いガスで霧雨状態。大丈夫かなーと不安のままカッパを着込んでともかく出発する。 |
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土曜日だけあって折立の駐車場は車でいっぱい。この奥になんとか一台分空いていた。 |
8:50 この案内板の左が登山口になっている。久しぶりの合羽スタートだ。 |
昭和38年、13人が遭難死した愛知大パーティーの碑を拝んでいこう。 |
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下りてきた人に「上は晴れてます。」と言われ気を取り直して急坂を登り続けるけど・・・。 |
急登を乗り切って「展望台」に着いてもやっぱり濃いガスで何も見えないぞー。 |
緩やかな登りに変って500mごとにベンチがある。11時だがここらで昼食にする。 |
どこまでいっても視界は100mくらい。晴れていれば薬師岳が見えるはずなんだが・・。 |
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ところどころに標識がある。これは「太郎平まで1km」とあった。あとすこしらしい。 |
13:05 ガスの中から突然山小屋が現れた。小屋の周りも濃いガスで包まれている。 |
受付を済ませて部屋に案内される。畳3枚の個室で3人ゆったりとくつろげそうだ。 |
5時半、晩飯はうすーいトンカツだが腹が減っているのでけっこううまい。 |
急坂は前半3分の1であとは緩やかな登り。登山道は整備されているので(石ゴロゴロのところも少しあったけど)歩きやすい。だが歩いているあいだじゅう濃いガスでなんにも見えないのでどのあたりを歩いているかわからない。道端の道標にある「太郎平 〇km」を見ながら辛抱強く歩くのみだ。
小雨交じりの濃霧の中を歩くこと4時間・・・やがてガスの中から太郎平小屋が姿をあらわし、安どのため息をつく。けっこうつかれたー。早く着いたのでビールを飲んでゴロゴロして過ごす。夕食時、山岳警備隊員(常駐している)から「明日の天気は晴れのちくもり」と聞いてホッとしながら20時就寝。
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9月3日(日)
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夜中の3時ごろには目が覚めてしまったが5時までうとうとして起床。外を見ると素晴らしい晴天だ!ありがたやー
5時半に朝食をすませ、出立の準備をして小屋の前に出ると昨日とは打って変わった青い空に目ざす薬師の大きな山容がくっきり見える。 |
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6:10 山小屋の前で軽くストレッチのあといざ出発(左はしが私)。 |
木道が湿っているので転倒(多いらしい)に注意して慎重に歩く。 |
20分ほどで薬師峠のキャンプ場が見えてくる。いったん下る。 |
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峠からの登り返しはゴロゴロの急な坂がいつまでも続く。 |
やっと急登を抜けると広々とした山容が姿を現す。 |
出発して2時間。標高2700mの薬師岳小屋が見えてきた。 |
小屋の前でひと休み。今回はいまひとつ恰好がさえない。 |
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小屋を越すと正面のピークの左に初めて頂上が見えてくる。 |
次々と下りてくる人たちに会うが、「素晴らしい景色だった」と口々に言われる。 |
振り返るとなだらかな山容が広がり山小屋もよく見える。 |
最初のピークを越すと頂上(矢印)まではあと10分くらいだ。 |
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スタートして木道を少し歩くと薬師峠のキャンプ場にさしかかる。犬の鳴き声がするので見たら柴犬を連れていた人がいてコロを思い出す。キャンプ場からの登り3,40分が石ゴロゴロの急登でひと苦労させられたけどそのあとは広々としたなだらかな斜面をゆっくり登る。眺めもいいし気持ちのいい山歩きだ。途中ヘリが飛んできて山の陰で荷物を降ろしている。見えないが薬師小屋のあたりだろう。その薬師小屋を越すと遠くに頂上が見えてくる。小屋から1時間・・・眺望を楽しみながら着実に歩き続けついに頂上着!
富士、槍、穂高のほか黒部五郎、水晶など百名山がずらりと並ぶ豪快な眺望だ。おまけに昨日ガスの中を歩いた道もはっきり見える。標高は2926m。空気も澄んで最高の気分だ。山歩きの醍醐味ここにあり!
山の上で40分間、壮大な眺望を十分に堪能して心は残る頂上を後にした。
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そして9時00分ついに頂上へ。まずは記念撮影。 |
はるかなる山並みを眺めながらコーヒーなどを飲む。最高のひとときだ。 |
お堂の裏に回ると立山方面になるようだ(この後すぐ雲に隠れた) |
9:40 名残惜しいが頂上を後にする。また来れるだろうか。 |
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ガスがわきだした下り道。これから登ってくる人も結構いるのに景色はどうなる? |
このケルンは遭難したパーティーに関係があったと思うけど・・・。 |
1時間半歩いて薬師峠への下りにかかる。太郎平小屋が見えてきた。 |
11:50 太郎平小屋に戻った。出るとき山荘でもらった弁当(1000円で粽3つ)で昼食。 |
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12:20 ガスのかかる太郎小屋に別れを告げてさあ下山だ。ちょっと寂しくなる時だ。 |
時折りガスはかかるけど登りの時には全く見られなかった道がよく見えるのがうれしい。 |
小屋を出て2時間下ってきた。すぐ先が展望台(三角点)で、このあと急坂の下りになる。 |
15:45 結構時間がかかったが無事登山口に到着。今日の行動時間は9時間だ。 |
今回は予報が悪かったのでいったん中止にしたのだが、前日の昼に予報が好転したためU氏の提案で急きょ実施することに決めたんだけど1日目は最初から最後までガスだったのでU氏は責任を感じて追い詰められていたのだった(^^)。
けど2日目は超のつくぐらいすばらしい晴天で暑くもなく寒くもない絶好の山歩き日和となり、広々とした山容の薬師岳の頂上めざしてなだらかな道を景色を楽しみながら(という余裕はいまひとつなかったけど)歩くことができた。そしてたどり着いた頂上からの眺望は想像以上に素晴らしいものだった。しみじみ、来てよかったと思った。
帰宅は20時を過ぎていたが、クラブの例会なので行き帰りは運転せずにすみ、さほど疲労は感じなかった(運転した人は大変だったろうが)。最高にいい山歩きだった。
(左写真)いまごろまだチングルマが咲いていた。たぶん最近まで雪渓が残っていたのだと思う(20mほど上にあったチングルマはもう種だったから)。
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