04富士登山競争参加して

【参加するまで】
 昨年は富士山での記録を意識して4月下旬より練習を重ねてきた。6月までは、スタミナつくりを中心とした予定どおりの練習ができた。7月の最初から仕事上の都合で、ほとんど練習ができなくなり、一旦は、参加することをあきらめた。最終的には、どうにか参加はできたものの精神的には糸が切れた状態の参加であった。
  そして今年。昨年と同様、ゴールデンウィークあたりから、富士山を意識した練習を開始した。
5月の中旬の野辺山ウルトラマラソンでは、足の付け根の痛みから、途中リタイアしたものの、練習は順調にこなしてきており状態としては満足のいくものであった。
 平地でのペース走、坂道走、山岳走、
1回のみだが白山トレ。走行距離も5月以降平均で500km程度は走った。質、量とも3時間30分あたりを意識してものである。

【大会前日】
   敦賀からの参加は我が駅伝部を中心に9人。午前発組と午後発組とに別れ出発。朝から行きたかったが、仕事の関係で午後出発。ふだんからのランニング仲間3人と一緒に1330分頃に敦賀発。富士吉田の市役所に着いたのは1820分頃。車の中は今までの練習のこと、明日のレースの話で盛り上がり、5時間の道中もあっというまである。しかし、前日受付は、18時までということで間に合わず。私は、先発組に手続きをとってもらっている。
   浅間神社に明日の健闘を誓う。普通は、明日の無事とかを祈る気がしたが、健闘を誓うことにする。
   朝組みと合流し夕食へ。縁起を担ぎ「勝つ丼」にしたかったが、ないとのことで「勝つ定食」。宿舎に戻り明日の準備を済ませる。温泉に入り、一人で軽く飲み2230分には就寝。

【当日】
   起床〜スタート前
    445分起床。比較的目覚めの良い朝である。早速、温泉でリラックス。部屋に戻り、昨日コンビニ買ったおにぎりや家から持ってきたバナナで朝食。ついでに、栄養ドリンク、アミノバイタルなどのドーピング。オリンピックなら永久追放される?
   予定どおり530分に宿舎発。数分で市役所近くの駐車場へ。一緒にきたうちの一人がテント泊。そのテントの場所に駐車。彼は15回連続出場で全て完走。いつもテント泊である。テントで泊まるには、悪い条件の日もあっただろうに素晴らしい成績である。
   天気は曇りで富士山は見えない。会場の放送では頂上は快晴と言っている。気温もそう高い感じではない。この分なら気温差は少ないかも知れない。
   アップではまあまあの調子である。着替え、トイレを済まして7時前にはスタートラインへ。30分以上前なのに相当の選手が伝並んでいる。幸いにも前の方に並ぶことができて一安心。一緒にいった仲間も何人かは、同じような場所にいる。しかし、30分も並んでいると暑さとじっとたっていることで疲れてくる。15分程前にシード選手が並びいよいよ緊張が高まる。

スタート〜馬返し
 7時30分スタート。スタートは混雑の中でスムーズにできる。流れにのって水平道を進む。スタート直後に胃の辺りに異変。チャポチャポと聞こえる。思わず苦笑。スタート前に少し飲みすぎ、食べ過ぎか。しかしこのペースならさほど影響はない。そのままのペースで進む。坂道に入り周りのペースも落ち着いてきた。スペースにも余裕がでてきた。少しペースアップ。参道の鳥居の近くまでくると右わき腹に軽い痛み。ペースを落とし様子を見ることに。仲間のOYが抜いて行く。浅間神社の角を曲がる。12分51秒。相当遅い。暑さはほとんど感じない。ゆっくりとペースを上げる。再びYを抜くが、痛みが出てくる。しかたなくペースを落とし舗装道路はこのペースで行くことにする。すぐにYから抜き返される。3時間33分の記録を持っているNや初参加のSが軽い走りで抜いて行く。昔からのライバルMも行ったような気がする。途中、何度か、野辺山ウルトラマラソンのリタイア、ここまでの練習が思い出される。中の茶屋36分30秒。給水。ここでレースをあきらめる。馬返しまでの坂を周りのペースに合わせながらすすむ。馬返し1時間1分3秒。

馬返し〜5合目
 ここから5合目までは基本的には歩くことにする。試走をした仲間から、3合目まではすごく走りやすくなっているとの情報を得ていたが確かに随分と整備されている。途中で、14回連続完走のTが良いリズムで抜いて行く。これで自分の順位は、多分、10人中7番目か8番目。3合目1時間25分40秒。データ不足でこの記録がどんなものなのかわからない。随分、抜かれたような気がするが、同じくらい抜いたような気もする。
 5合目までも同じように抜かれて行く。しかし、ペ−スが遅い分、疲れはそれほどまでもない。5合目佐藤小屋1時間59分30秒。2時間を切っている。もっと遅いと思っていたが驚きである。バナナを頂く。

5合目〜8合目
 森林限界までは同じような順位で進む。ガレキ道に入り、次から次へと抜かされる。これでは、最多抜かされ記録を作るかも、などと思いながら進む。何とか4時間30分以内ではゴールできるだろう。
 7合目近くなると気温も下がり、自然に身体が動くようになってきた。あまりにも軽くなりとうとう走り出してしまった。腹痛も起きない。エンジンがかかるのがちょっと遅かったみたいである。8合目までに多くの人を抜く。5合目から抜かれた分くらい抜いたような気がする。正式な順位変動を見るのが楽しみである。8合目1時間30分55秒。この調子なら4時間は切れそうである。

8合目〜頂上
 3700m近くまで来ているから苦しいことは苦しいが走れないことはない。8合目のチェックポイントを過ぎてすぐにSを抜く。後で聞くと途中で足を捻ったらしい。走れるとこは走ることにする。ここからも多くの人を抜く。すぐにNが見えてきた。練習不足と聞いていたがこんなところにいるとは。9合目鳥居1時間4619秒。4時間をきることを確信する。渋滞で走れないところ以外は走る。しばらくするとYがいる。彼はサブ4が目標。「4時間切れるぞ」と声をかける。「はい」と元気な声。たぶん、大丈夫だろう。頂上の鳥居が見えてきた。しばらく走ってもう一度Yに大きな声で「4時間切れるぞ。」そのまま走ってゴール。3時間5703秒(公式は5701秒)。

【ゴール後】
 ゴールしてすぐにライバルのMが入ってきた。頂上直下で抜いたらしい。Yもその後すぐにゴール。57分台。感激のゴールである。先にゴールしていたT39分台)、O(50分台)を含め5人がサブ4。4時間を過ぎて、NS、もう一人のMもゴール。続いてYTもゴール。残るのはTTだけとなった。ちょっと心配したが26分でゴール。これで10人全員が完走である。また、楽しい酒が飲めそうである。

【感想】
  思いを込めた3ヶ月が終わった。結果(記録)は目標より30分以上悪いがこれが実力だろう。これで、記録を狙う富士山は最後にしたい。来年からは、別の角度から富士山を楽しみたい。なお、最後まで、富士山の全貌を眺望することができなかったのが残念である。

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