ペットの部屋



 

ニャーとの出会い

平成9年の冬、雪が降る寒い日に1匹のやせた野良猫が教室にやってきました。それがニャーとの最初の出会いでした。お腹がえぐれるようにやせ細ったそのネコに最初はちょっとした同情から食べ物を与えるようになりました。1日1回の訪問が2度になり3度になり、そのうち1日中教室に居候するようになりました。


そのうち徐々に体重も増え、「最近太ってきてよかったな…」などと暢気なことを言っているうちに、ふと大変なことに気がつきました。そうです、ニャーはメスだったのです。ニャーは妊娠していたのです。ニャーがここなら安心して子供を産める場所と考えてこの教室を選んだとすれば、しようがないか...。

 

避妊手術を受けた直後のニャーのかなしい姿 なかなかみんなそろって前を向いてくれません。

 

ちょうど5月の連休で、私が家族と出かけている間に、ニャーは7匹の赤ちゃんを産みました。私たちが教室に行ったとき、ニャーはたった一人で、いえ、たった1匹で、7つの小さな命をこの世に落とし、7つの胎盤を全部たいらげ、7匹の赤ん坊の体をきれいになめ終えて、段ボールで作った粗末な家に凛としてたたずんでいました。

 

7匹の子猫の運命         

7匹の子猫たちに、思いもよらぬ不幸がおそったのは、生まれて数週間ほどたってからのことです。ペットを飼った経験がほとんどない無知から、私は何も考えないで、生徒が常に行き来する教室の玄関脇にニャーの家を造ってしまったのです。ニャーにとっては、いつも外敵(教室に通う生徒達)からの身の危険を感じていたのでしょう。
ある日私がいつものように教室に行くと、ニャーの家には3匹の子猫しかいなかったのです。いくら付近を探しても他の4匹の子猫たちを見つけることができませんでした。後になってわかったことですが、ニャーが自分の子供たちを外敵から守るために、1匹ずつくわえては、教室の隣に住む老夫婦の家の庭に隠しに行っていたのです。次の日、私が隣へ尋ねに行ったときには、もうすべて遅すぎました。突然現れた4匹ものネコの処分に困ったおじいさんが、その前日に、いつもよく行くお地蔵さんのほこらに捨てに行ったということです。それを聞いてすぐに車を走らせたのですが、子猫も子猫を入れた段ボールの箱も見つけることができませんでした。隣のおじいさんを決して責めることはできません。おそらく処理に困ったおじいさんの苦渋の選択だったのでしょう。私にとって、捨てられた場所がお地蔵さんであったことがせめてもの救いでした。私にできるのは、誰かネコ好きのいい人に拾われていったと信じることだけです。


その後、残された3匹の子猫のうち、一番のやんちゃは遠く岐阜県へ、何をするにも要領の良いもう1匹は生徒の家へともらわれていきました。そして最後の1匹もすでにネコを飼っている友人にもらわれていくはずだったのですが、その家へ入るなり、部屋中にウンチをまき散らして怖がったため、結局教室に戻されてしまいました。

 

したたかな母親ニャーとビビリの息子シータ

 

思わず同じ格好をしてしまう親子・その1 思わず同じ格好をしてしまう親子・その2

ニャーは野良の生活が長かったからか、狩りの名手です。すずめ、コウモリ、ネズミ、ヤモリ、バッタ、セミ、動くものなら何でも。ニャーが私の目の前で、木にとまっていたすずめを一瞬のうちに仕留めて見せたときは、すずめには気の毒な話ですが、感動してしまいました。そのときのニャーのなんと誇らしげだったことか。道で2~30m向こうにいるネコと目が合っても、フーと相手をにらみつけると、ほとんどのネコは逃げだします。その反面、気が許せる人間にはなんと上手に媚びること。これが、厳しい野良の世界でやってきたニャーの生きるすべだったのでしょう。


こんな、したたかで気丈なニャーから、これほどにも恐がりのシータが生まれるとは。生後1ヶ月ほどで、3匹の子猫を始めて外へ出した時も、元気に外に飛び出す2匹をしり目に、シータだけは砂利道に足を1歩差し出すのに10分もかかるほどなのです。
シータは母親にとってはいつまでも手元に置いておきたかった子供だったのでしょう。それが最後に残ってほんとによかった。ネコの親子関係は他の動物に比べて希薄だということですが、この親子はシータが4歳になった現在でも、まだ親離れ・子離れができません。
でもこの親子がそれでいいのなら、まあいいか...。


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初代フェレット ビータ の思い出  by Takako


在りし日のビータ、私達にペットを飼うことの楽しさや喜び、同時に失うことの悲しみも与えてくれました。 目を細めながら大好物のスイカを食べるビ-タ

我が家のフェレットブームの火付け役となった初代フェレ・ビータは、1996年3月23日、長男の高校の入学祝としてやって来て、2000年11月5日、お星さまになってしまいました。

ビータはおっとりとしていて可愛くてぜったいに人にかみつかないフェレットでした。肉食動物なのに果物やピーマンが好物というおかしな子でした。ビータのおかげで家の中は明るくなり、子供も大人も動物を愛する喜びを与えてもらいました。

亡くなる前の2ヶ月間はビータにとっても私達にとっても苦しい毎日でした。何を食べても、お水さえも、もどしてしまう日々。1300gあった体重が550gにまで減ってしまって、どんなにフラフラになっても、ビータはトイレをしに決められた場所まで必死に歩こうとするのです。今でもこのことを思うと涙があふれます。

亡くなる前日は、秋晴れのすばらしいお天気でした。私はおいしい空気をあげたくて、長男といっしょに公園へと久しぶりにビータを抱いて行きました。するとぐったりしていたビータが歩きたがるのです。落ち葉の上にそっと置いてやるとほんとうにうれしそうでした。でももう歩くことはできませんでした。

その夜、私はほとんど寝ないでビータといました。夜が明けて、私がほんの少しウトウトしたその少しの間に、ビータは私の腕まくらの中で冷たくなっていました。

 

ビータを詠む by Takako

おもいっきり
おいしい風を
すいこんで
枯れ草の中
きみはたわむる
さわやかな
この秋風のごとく
君、
雲の彼方へ今、
駆け抜けて
チンリンと
きみの首輪の鈴のおと
コスモスの花
急にぼやける
もう一度
もう一度だけ
抱きたいと
つぶやく母の
肩越しに小菊
最後の日
ぐっと吸った秋
ふーと吐く
秋は今でも
ここにあるのに

 

2代目フェレット ピノ子   by Takako

… ビータがいなくなり、思い出しては母と涙する日々。ところが… ”ピノコとの出会い” … 11月23日 福井市にあるペットショップで小さくて、めちゃくちゃヤンチャなフェレットを見つけてしまいました。店員さんにお願いして抱っこさせてもらったとたん私は泣いてしまいました。もうペットとのお別れはこりごり…と思っていた私ですが、今の寂しさを埋めてくれるものはフェレットしかいない気がしました。11月26日とうとう福井まで行って、その小さくてヤンチャな女の子をつれて帰りました。

 

 
   

こうして、小さなギャング、2代目フェレット・ピノコが我が家の一員となったのですが、初めのうちは、かみ癖が強く、たいへんでした。うちの息子達は足の指をかまれるので、家の中でも靴をはくほどでした。私はこの可愛くて凶暴な子を教育するために、ぶ厚い手袋をはめ、「どんなにかんでも離してあげない!」「人をかんじゃダメ!」と教えました。こんなピノコですが、みんなに怒られたり、ほめられたりするうちに、いまではずいぶんおとなしくなりました。(でも、今でもたまに、あの当時の凶暴なピノコの片鱗を見せたりはするのですが。)


今は近所のホームセンターにいる2匹のフェレットのことが気になって仕方がない毎日です。マーシャル社のこのフェレットたちは1年前から売れ残っているのですが、ナント29,800円にまで値下げされているのにまだ売れないでいるのです。2匹とも飼ってあげたいけれど、ピノコと相性が悪いとかわいそうと思ったり、今は、実家の父の看病で3匹の飼育はムリな状態です。どなたかフェレット好きの人に2匹とも飼ってもらえたらいいのにと思っています。


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新しい仲間・プーちゃんがやって来た!

以前から気になっていた近所のホームセンターにいる2匹のフェレットのうち1匹は売れ、とうとうプーちゃん1匹になってしましました。しかも、店の方針で、ハムスター以外の小動物は今後扱わないということで、家つきで19,800円のほとんど投げ売り状態。それにもまして悲惨だったのは、1年間ずっと兄弟のように2匹でお店で飼われていたプーちゃんは、急に1匹になり、寂しくて寂しくてそのストレスで毛が抜けだしていたことです。いても立ってもいられず、お店の人の許可を得て、家に連れ帰り、ピノコと会わすことにしました。ところが、心配をよそに、ピノコは一目でプーちゃんを気に入ってしまいました。ピノコは初めて見る人間以外の生き物、しかも自分とそっくりな生き物プーちゃんに興味津々。一方プーちゃんは、オリの外の初めての世界に大興奮。その日一日中、ピノコはプーちゃんの後をついてまわりました。こうして、プーちゃんは我が家の一員となったのです。


 
   

 

 

フェレットとは

フェレットはイタチ科に属し、家でペットとして飼えるように改良された小動物です。欧米では犬、猫に次ぐ第3のペットとしてとても人気があります。体長はおとなで30~50cm、体重は0.75kg~2.5kgぐらいです。寿命は約6~9年と言われています。多少の体臭がありますが、その臭さが愛しいと愛鼬家の間ではもっぱらの評判です。

フェレットの性質

とても好奇心が旺盛で、人なつっこくて、遊びが大好きです。フェレット同士でも、人間とでもとてもよく遊びます。トイレも部屋の隅でするようにしつけることができます。また、よく眠り、狭いところに潜るのが好きです。視力や聴力が弱く、嗅覚は発達しています。また暑さに弱いので屋外よりも室内で飼育するのに適した動物です。もともと鳴き声を出さない動物ですが、うれしいときや怖いときなど興奮したときだけ、クゥクゥ、キュキュ、キャン、フーと鳴くことがあります。

狭い隙間があればどこでも潜ってしまう!

 

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